命尽きる、その瞬間まで VI【BANANA FISH】 (ページ17)

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78話 48時間後ページ17

『それで？作ったおかゆも食べずに出て行っちゃって、挙げ句の果てにはお腹空いたから何か作れ？
私、あんたたちの家政婦でも母親でもなんでもないのよ』

「「ごめんなさい」」

(チャイニーズとリンクスとブラックサバスのボスが頭下げるってなかなかねぇぞ)

(ジャパニーズはクレイジーだ…)

アッシュ、シン、ケインがその場に正座をし、椅子に座って足を組みドッタバタと出て行ったボスたちを前にして目尻を吊し上げる

『あんたたち、私のこと舐めてんの？』

「「滅相もございません」」

『てめェのメシぐらい、てめぇで準備しな』

レトルト３つ分を顔面に投げつけて『終わり！』と席を立ってそのままその場を離れた

「おい、アッシュ…あいつのどこが優しいんだよ…鬼怖いだろ」

「いや、来瞳は怒らせなきゃ優しいはずだ…」

「1番怒らせちゃいけないのは来瞳ってことかよ…」

「アッシュでも頭が上がらないとはな…」

「あぁ、惚れた弱みってとこだな」

「「は!!?」」

ー数日後ー

マンハッタンに朝がやってきた

昨夜は夜遅くから出かけて行ったアッシュは昼間まで寝こけていた
敵が来ることも今のところはないが、昼まで寝こけるのは大丈夫なのだろうか

そんでもって今は夜。もう起きてる

キッチンで熱めのコーヒーを冷ましながら飲んでいると「来瞳！」とケインとアッシュが駆け込んできた

『な、なに？』

「ちょっと出かけるからな！メシはいらねぇ」

『え、ちょっ!!』

またもドッタバタと出ていく…

ホント…

『いい加減にしろっての…』

(来瞳!?)

(ブチギレておられる…)

アッシュたちが帰ってきたのは、それから2時間後のことだった
なんでも、ケインの仲間が次々に殺されていたことや、敵が増えたこと…そこから考えられるのは、この戦いが佳境に入ってきていることだった

『で？誰を迎えにいくの？』

「ジェシカ」

昨日の夜遅く、マックスとアッシュが戻ってきて私は何があったのか問うと、どうやらバナナフィッシュについての情報を奪おうとゴルツィネの部下が襲ってきたらしく、アッシュはそれを助けたらしい

『…でも、ジェシカいるの？』

「あのおばさんだからな」