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「帰るのか？」
『はい』
「そうか。気をつけて帰りなさい」
『はーい。さよならー』
歩いていく豪炎寺先生に頭を下げた豪炎寺くんに『お父さんやったね』と言うと「知ってたんだな」と言われる
『まさか、お兄ちゃんの主治医の先生の名前が豪炎寺なんて思わんかったもん。でも、よく似てるね。お父さんと』
「そうか？」
『うん。目とか…？なんか、イケメンというかクールというか、そういうんよく似てる』
「そうか…」
なんか嬉しそうな顔してる
「っ、なんだ？」
『嬉しいんやろ〜？』
「……人を揶揄うのは良くないぞ」
『え〜？』
「…お前も、お兄さんによく似てるな」
呆れたように言う豪炎寺くんに笑いながらそのまま一緒に病院を出た
『ただいま』
「おかえり〜〜〜」
『ただいま』
家に帰ってきたら活舞がサッカーボールを頭に乗せてリビングから出てきた
「俺、今から河川敷でサッカーやってくる！」
『はいはい』
ドタバタと走っていく活舞を見送り、カバンを持って自分の部屋に入った
カバンから教科書とノート、筆記用具を出していると机の上においたスマホがバイブした
『豪炎寺くん？はい、大岡です』
《すまない、少しいいか？》
『うん？うん、どうしたん？』
《あぁ、実は…夕香が》
『夕香ちゃんが？』
《近いうちに大岡と遊びたいって》
『ウチと？それはええけど…』
《それで、予定があるとかあるか？》
『特にないよ。豪炎寺くん、サッカーの練習もあるから』
《じゃあ、次の休みでもいいか？》
『うん、ええよ』
スマホをスピーカーモードに変えてリボンを外し、ワイシャツのボタンに手をかける
《じゃあ、迎えに行くよ》
『ん？待って、ウチが行った方が』
《家知らないだろ？》
『あー…じゃあ、お願いします』
《あぁ》
部屋着に着替えてから『ほな、またね』と電話を切ろうとしたら《あ、ちょっと待ってくれ》と言われて、切ろうとした指が止まる
『？』
《夕香、お姉ちゃんだぞ》
《わあっ！お姉ちゃん！今度遊びに来るんだよね!?》
『う、うん…夕香ちゃん』
《夕香、ぬいぐるみと一緒に待ってるね！》
『カメさんとくまさんのぬいぐるみやったね。お兄ちゃんが買ってくれたの。楽しみにしてるね』
《うんっ》
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2023年3月1日 11時
