爆炎の炎の恋歌【豪炎寺修也】 (ページ17)

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『子どもっぽい意地だっていうのは理解してる…だけど！それでも、サッカーをしてなきゃお兄ちゃんは今も元気で、笑ってて…』

元気でいてくれたんじゃないかって…思う

「俺もそうだったよ…」

『え？』

「夕香が…妹が事故に遭ったのはサッカーをしていた俺のせいだって…でも、円堂やみんなに背中を押されて…今はサッカーをしてる
妹も、サッカーをしてる俺が好きだって言ってくれた」

『……』

「お前はどうだ？サッカーをしているお兄さんが嫌いか？」

『………』

嫌いなわけない

『大好きです』

「お兄さんは、お前に笑って欲しくてサッカーを頑張ってたのかもしれないな」

『…そうですね…サッカーをしてるお兄ちゃん、いっつもかっこよかったです』

「へぇ…大岡のお兄さんか…どんな人なんだろうな」

『豪炎寺くんよりもかっこいいですよ』

「会ってみたいな」

『目を覚ました時、ぜひ会ってあげてください』

お兄ちゃん、豪炎寺くんのこと知ってたかな
でも、きっと気が合うやろうな

「……ちなみに、ひとつ気になってたことがあるんだが」

『？』

「お前、なんで誰にでも敬語なんだ？」

『変ですか？』

「変、というか…同じ歳なのにって思ってた」

『うーん…敬語取ると結構みんなびっくりしますけど』

「どんな感じなんだ？」

『んー…こんな感じやな〜』

「え」

『ウチ、喋り方訛ってるんです。せやから、標準語で喋ってるんです。引きました？』

目を丸くしている豪炎寺くんに聞いてみると「いいや、そっちの方がいいな」と言うてきた

『え、そうですか？』

「訛ってても敬語なんだな」

『まだマシな方です』

「やっぱりそっちの方がいいな。敬語より」

『えー…じゃあ、豪炎寺くんの前だけにしときます』

「みんなの前でもそうすればいいじゃないか」

『ウチが決めたことに口出さんでください』

「……お前、意外と頑固だったりするだろ」

『あれ？今気づきましたん？』

じとりと見てくる豪炎寺くんに、ふふんと笑ってみせると「このっ」と軽く肩を押された

「まあ、今まで敬語だった上に標準語だったからな…少し違和感はあるけど、すぐ慣れるさ」

『対応力早いですねぇ…』

「まあな」

『あ、ドヤ顔…豪炎寺くん、顔がよろしいからよぉ似合いますね』