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「間違ったボーイフレンドと結婚しちゃいけないんだよ！」
「泣いてます？」
「泣いてないよ」
佐田先生が目頭を拭うから立花さんが尋ねる
私が『泣いてましたよ』と言うと「泣いてないよ！」と言い返される
その時、大翔がリュックを背負って刑事事件専門ルームを出ていくのが見えた
おいでおいで〜の手招きをしているのを見て『すみません、行きますね』と言って、佐田先生の部屋を後にして大翔に駆け寄る
『どうしたの？』
「はい、いくよ」
『どこに？』
「いいから行こっか〜」
『ちょっ！後ろ向きで歩くのは大変危ないんですが!?』
私の言葉を無視して歩いていく大翔
ーーーーー
ーーー
ー
明石さんに立花さん以外の人たちとしかも落合さんを連れた大所帯で向かったのは、山城家だった
広間に通され、お手伝いの女性がお茶を出してくれていた
ちなみに、山城家の人たちは現れない
大翔は広間に飾ってあるモノクロの写真が気になって近くに行った
それを見てから私もキョロキョロと中を見回す
「嫌だなあ、鵺が鳴いてますよ。僕、街中でよく襲われるんですよね…」
「え、鵺に？」
「鵺・スウ・リンさん」
「シン・スウ・リンだよ」
「シン・スウ・リンさん」
「なんで間違えたんだよ」
「オクパードな僕はあなたたちに手伝うためにわざわざやってきたんだ
約束のものは大丈夫なんでしょうね？」
「ん？約束ってなんだっけ？」
オクパードは確かスペイン語で忙しいと言う意味だったはず
なんでそんなもん使ってるんだ。普通に忙しいって言えばいいのに
シンが惚けた顔で聞くと「ちょちょちょちょ」と落合さんが取り合う
「とぼけないでくださいよ。白樺先生のプライベート写真ですよ」
『は!?』
「これだろ？」
『は!?』
明石さんがカレイのケースに入った携帯の画面を落合さんに見せた
私も慌ててそれを見ると、そこには立花さんが大翔にアフロヘアを縫い付けられたあのジャージから必死でアフロヘアを取っている画像だった
「あー、前髪切る前じゃないですか！ハンターチャンス、ハンターチャンス！って違いますよ！白樺先生のプライベート写真ですよ！」
『ちょっと明石さん、盗撮容疑だよ』
「落合、ひとつ言っておく」
「なんですか」
「瑞姫を盗撮したいなら、アッシュを通してからにした方がいい」
「なんでですか!!」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年12月27日 10時
