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ニヤニヤしながらカバンを持って『じゃ、行ってきます』と言って専門ルームを飛び出す
「いやどこに…おい、白樺。おい、白樺、白樺……カーレンリース！一緒に行け」
「え？あ、はい」
「なんかこれ」
「さっきも見た」
階段を駆け上がってエスカレーターで降りて事務所を出て、停まってるワンボックスカーの元に向かうと、ガラッと開けられた
「「白樺！」」
『ひっさしぶり〜!!』
懐かしいE組のみんなの顔がそこにあった
いそいそと車に乗り込み、シートベルトをすると「飛ばすぜ！」と吉田がアクセルを踏み込んだ
「白樺〜！お前〜！今までどこにいたんだよ！」
「っていうか、弁護士！弁護士やってるなんて驚いちゃったよ！」
「いやぁ、どんだけ調べても白樺の名前がバレーボールから出てこないわけだよ」
『みんな、私聖徳太子じゃないんだけど』
口々に言い合うみんなに『私にだって事情があったわけなのよ』と言うと「いや、お前に事情はないだろ」と前原が遠慮なく言うからぶん殴っておいた
「まさか…まさか……っ！白樺が……っ！アッシュとまた運命共にしてるとは…！」
『ただの仕事仲間ですけど？」
「「はあ!!?」」
「そんなわけないだろ!?」
「付き合ってないなんて聞いてないぞ!!」
『木村から聞いてないんかい』
前原たちが詰め寄ってくるのに『うるさいな』と押し返した
「なにかあったの？」
『…まあ、ちょっとね』
「前の人生が関係してるとか？」
『そんなんじゃないよ。ただ、私の気持ちの問題だから、気にしなくていいよ』
車が停まったのは、懐かしき場所だった
『ここは…』
「跡地になっちゃったんだけどな。旧校舎あった場所」
『…ここ？』
「うん。旧校舎はこっち」
「ちゃんと置いてあるんだよ〜！」
「国が絶対に手を出すなって言ってて、手入れとかも結構行き届いててさ」
「いやぁ、ここを任された時ビビったけどな」
「記憶のそのものだったもんね」
案内されてそのまま進んでいくと「着いたぜ」と言われる
目の前に広がるのは、緑の木々に囲まれるボロい旧校舎だった
『…………』
「木材がダメになっちゃったりしてたりもして、建て替えとかもあったけど必ず再現してくれててさ…すげぇだろ？」
『…うん、すごい』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年12月27日 10時
