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66話 もう1人の幼馴染 ページ25

《先日、目黒区と江東区で起きた連続殺人事件で逮捕された石川陽一容疑者は、警察の取り調べに対し、全面的犯行を認めました》














専門ルームのテレビに流れるニュースを眺めながらコーヒーをいただき、スマホをスクロールする
特にこれといったニュースはなく、目立った事件もあるけど、気に病むほどでもなかった













「なんか面白いのあるの?」

『ん〜…特に何もないかも』

「…あれ、いつ帰ってくるんだっけ」

『今はツアー中でしょ?』













芸能ページをスクロールしても、どの記事にも気になる人のことは載っていない
今は最も忙しい時期だと去年は言っていたなぁ







スマホをデスクの上に置いてコーヒーを一口飲んだところで、藤野さんがニコニコ顔で入ってきた
そして、娘さんの手作りの飴だとひとつひとつラッピングしま飴をみんなに配り始めた






ペロペロキャンディのように串が刺さった飴で、雨の部分は黄色い花の形になっている
とても可愛らしい飴だ















「あ、佐田先生、これ、うちの子の手作りの飴です」

「お子さんの手作り?ああ、うちもこういう時代あったなあ」

「可愛いー。可愛くて食べるの勿体無いですね」

『とても上手ですよね〜』













ペリペリとラッピングをとって飴を口に含み、舌で舐めていると違和感を感じた
少しだけ飴を口から離して『…うん』と頷きながらコーヒーを飲んだ
















「まずい…」

「え…」

「煮詰めすぎですね、これ」

『大翔、人が合わなかったことを…』












飲み込んだのに…













「やめなさいよ」

「お子さんが一生懸命作ったのに、その言い方はないだろう」

「事実を言っただけです。でも食べますよ、飴に罪はないんで」

「うちの子たちには罪があるみたい…」















泣きそうになっている藤野さんの脇を通っておかわりのコーヒーをもらうために席を立つ
飴を舐めながらコーヒーメーカーの前に立つと、「あ、俺も俺も」とショーターやシンが便乗してきた







マグカップにコーヒーを注ぎこみ、専門ルームへと戻る



















「おはよう」

「おはようございます」

「次の依頼だ。…と、その前にお客さんだよ」

「…お客さん?」

『?』














専門ルームに入ってきた斑目さんが資料を戸川さんに渡したが、お客さんという言葉に私は仕事よりもそっちが気になった

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年12月27日 10時

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