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『なんの覚悟もない奴が、命について語ってんなよ』
ドスのきいた声に店内は静まり返り、緊張が走る
「来瞳ちゃん…！」
『………ごめんなさい、叔父さん…』
「いや、いいんだけど…一旦落ち着こう」
『………』
悪い癖だ
正論や自分の意見ばっかり言って相手の空気を悪くさせる
叔父さんに背中を押されて奥村さんの方に向かわされて『ごめんなさい…』と奥村さんにも謝った
『迷惑かけて』
「全然。でもなんかスカッとしたや。ありがとう」
『え？』
「笑われてちょっとムカついてたからさ〜…来瞳さんが言ってくれてスカッとした」
『………』
「でも、あんまり危ないことしちゃダメだよ？下手したら本当に殺されてたんだから」
『…はい、気をつけます』
反省の意味でコクリと頷き、振り返ると叔父さんはあの青年に謝っていた
青年は無言で表情も変えずに黙っているばかりだった
(私のせいで取材おしゃかになっちゃったらどうしよ)
嫌なことばっかり考える
『はぁ…』
「来瞳ちゃん」
『？』
「彼が話したいんだって」
『え、絶対嫌です。話したいって言った途端に刺されそうですもん。銃腰にあるし撃たれたらやだ』
「何もしないって言ってるよ。さっきのこと、謝りたいんだって」
『………別にいいです。お酒かけちゃった私も私ですし』
「怒ってないって言ってるけど…」
『口だけです。腹の中でどう言ってるかなんてわかりません』
日本語でのやりとりで、わかるのは奥村さんだけ
店内の人間は聞き慣れない言葉に首を傾げてこちらを見ているばかり
「とにかく、ほら」
『…………』
渋々、叔父さんに言われてそろそろと近づく
キィッとカウンタースツールで動いてこっちを向いた彼は、エメラルドグリーンのような目を向けてくる
『えっと、さっきはごめんなさい』
「いや、俺こそ悪かった」
『………』
「あんたの言う通りだな。人を笑えるのって、笑われてもいいってことだもんな」
『………』
「悪かった。嫌な気分にさせて」
『…いえ、慣れてますから』
「慣れてる？」
『………人を笑ったことはないんですけど、笑われる側にいたんです』
バカにされたこともあった
だけど、それでも、やろうって思った
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本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 続き待ってます(*'▽'*) (2022年12月15日 16時) (
レス) @page22 id: 2b877fe3f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年12月9日 8時
