3話 愛の叫び ページ18
「んナミすわぁぁぁぁあぁぁぁん!!!」
「大声出すなって…!!!」
サバイバル生活1週間突入と突破した春島にいるウソップとサンジ
タバコが残り少なくなってイライラが頂点になるサンジの愛の叫びがこだまする
ウソップが桜の木の根元近くで叫ぶサンジに突っ込むと、ブーーンという羽音が聞こえてきた
「ギャーーーーーーーー!!!? 虫ーーー!!?」
ブオーー！と火を噴いたカブトムシ
「んロブィンちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!」
「だから大声出すなって……!!! あ"〜〜〜〜!!? 鳥ーーー!?」
「青子ちゅああああああああああああん!!!!!」
「もう絶対無駄な使ってるってコレ!!!」
「ロビン」
「黙れもうてめェーーーーーーーーっ!!!?」
オオイモムシからなんとか逃げることが成功した2人だったが、飛び乗ったツタの先がいけなかった
「ふぅっ、危ねェ」
「う、上…！」
「あ？」
「上！上!!」
顔面蒼白のウソップの叫び声にサンジは上を見る
枝の上には、青い毛並みのトラマタがいた
どうやらこの樹をねぐらにしているらしい
ギ、ギギギ…と真正面を向いたサンジはトラマタにぶら下がっていた自分の体を揺らして近くのツタに手を伸ばした
反動で「ぎゃー！」と叫ぶウソップをぽいっと投げ捨てた
「サ……サンジくぅうぅぅぅぅん!!?」
ウソップが悲鳴を上げた時、サンジが持っていた荷物がウソップのそばまで投げられた
ツタをよじ登ったサンジは、そのまま枝の上を走り、鋭くジャンプし空中前転で勢いをつけた
「“
叩きつけられたトラマタは地面に伏せた
「猫め」
「よし、よくやった！おれの指示通り!!」
お調子者ぶりを発揮してどーんと胸を張ったウソップの横を、1発の銃弾が煙を貫いて掠めた
「……………(ﾋﾟｸｯﾋﾟｸｯ」
「今度は、なんだ!?」
顔を顰めてピクピクとけいれんさせたウソップの前に立っていたサンジが叫ぶ。煙が晴れて桜の枝のあちこちから獣が何頭も現れた
野牛だ
体はウサギほどしかないミニサイズの牛だが、その頭とツノは金属のように硬く進化していた
銃声かと思える音を立て、カウボールの群れが枝を蹴って飛びかかってきた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年8月10日 12時
