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一斉に攻撃を仕掛けてきたカウボールが地面を抉っていくように突進してくる
「なんだそりゃあ!!?」
カウボールの集中砲火が少しずつ亀裂を生み始め、崖が崩れ落ちていく
「あーもう！いい加減にしてくれ!!」
ボコン！と音を立てて崖が下へと真っ逆さまに落ちていく
「「のわぁあああああああああああああああああっ!!?」」
ー岩雪原ー
一面、真っ白な景色が広がる場所に、幼い少女が歩いていた
防寒着もなく、たったひとりの身を震わせている少女は、明らかな命の危機にあった
それでも、胸に一輪の小さな花を携え、それを必死に守ろうとしていた
花を手にしている腕には一列の羽根が並んでいた
それは飾りではなく、不思議なことに少女の肌から生えていた
ふきすさぶ雪の向こうに聞こえた地鳴りに、幼い少女は顔を上げた
争っているのは二足歩行の恐竜、エットウザウルスと巨大なムカデヘビ、ダソクだった
エットウザウルスがダソクを叩きのめしていたのを目の当たりにした少女は、足がすくんで動けなくなり、そのまま気絶していた
ドサッと気を失って少女が雪面に倒れた後で、エットウザウルスは少女の存在に気がついた
エットウザウルスが少女に向かって近づいていき、顎を開いた時、旋風がその巨体をひとなぎにした
ぐらりと揺れたエットウザウルスはそのまま雪面に倒れた
「ゾロ!!」
「よかった！間に合った!!」
3本刀を鞘に納めるとバンダナを巻いたゾロは、雪原に倒れた少女を振り返り、抱き上げた
6本足のマンモスデンスに乗ってやってきたのは、チョッパーとナミだ
人型になったチョッパーはマンモスデンスから飛び降りる
「チョッパー…お前の毛皮貸してやれ」
「そうだな、寒そうだ…って、脱げるか!!」
チョッパーの鋭いツッコミが雪原に響き、一向は再びマンモスデンスの背中に乗り移動する
「ん…」
「気がついた」
「あ…！」
ナミに抱えられていた少女は自分を抱えるナミに振り返り、「ここは？」と辺りをキョロキョロと見回した
「お前、こんなとこでなにしてたんだ？」
「そうよ」
「あ…それは…」
口ごもる少女の手にある小さな一輪の花を見たナミは、目をパチクリとさせてそれを見た
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年8月10日 12時
