元殺し屋はヒーローになる20 (ページ8)

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「青子ちゃん？」

「夜神月もアメリカに行きたいのか？」

「えっ…そうなのか？青子」

『あ、ううん。そうじゃなくて…』

柔らかいあのライトグリーンの瞳を思い浮かべて、目の前にいるヒーローを見つめる

『ホークス』

「ん？」

『頼みがあるの』

「なんだい、青子ちゃん」

『アメリカで、もしも…もしも』

「うんうん」

『アッシュっていう金髪の翡翠の瞳を持った男の子に会ったら』

「うん」

『「私は元気でやってる。だからアッシュも生き抜いて」って…伝えてくれる？』

「構わないよ。青子ちゃんの頼みだからね」

ぽんと頭に手を置かれてホークスは了承してくれた
アッシュのいるアメリカに常闇もいく。本当はついていきたいし、会いたいけど…

私には、私がしなきゃいけないことがあるから
だから、アメリカにはまた今度行こう

「じゃ皆さん。リラックスして
ワールドヒーローズミッションに備えましょう」

「「はい!!」」

「おう」

ホークスがにこりと微笑んでいたのも束の間、きゃあああああああという悲鳴と共にまた二人はファンに囲まれてもみくちゃになって去っていく

「いた〜!!! ホークス逃げないでよ〜!!」

「そんじゃ」

「ひいい。速すぎる男を2度も捕まえるとは」

『アメリカで大丈夫かな…』

なんとなく、いや…かなりやばい気がするけど…

遠く離れた異国の地

私たちの知らない世界

私たちはそこで何を知るんだろう

ー機内ー

「青子、何食う？」

『んー…無難にチョコレートとか？』

「あとでもらうか」

「青子さん、お茶飲む？」

『ん、もらう』

「遠足かてめぇら!!!」

「かっちゃんはいる？」

「いるか、クソデク!!!」

フン！と席に座り直した爆豪かっちゃんに、緑谷は苦笑いをしながら私にお茶を渡してくれた
コクンと飲み込んだお茶をテーブルに置いて背もたれに背中を預けた

「青子、トランプしよう」

『ん、いいよ』

「轟くん、トランプで何をするの？」

「ババ抜きだ。緑谷もやろう」

「うん」

焦凍がトランプを切り始め、ジョーカーを適当なところに挟んでさらに切っていく
こうして始まる海外活動

そこで待っていたのは、大変なことだった