元殺し屋はヒーローになる20 (ページ37)

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147話指名手配犯ページ37

NOside

ー司令部ー

「オセオンのチームから緊急連絡！デクとレモントが指名手配を受けたようです！」

「緑谷少年と夜神月少女が!?」

愛弟子とその愛弟子の頼りになる…秘密を共有した人間のありえない衝撃的なニュースに、平和の象徴だったオールマイトが驚いた

2人のニュースは瞬く間に世界に広がり、日本チームの事務所の面々も呆然としている

「なぜそんなことに…」

「オセオンで民間人を12人を殺害したって」

「そんなバカなことがあるかよ！」

信じられない障子と耳郎、切島が激怒した
だが、どこかこの3人は思う節があった

「でも、司令部からの情報だし…」

「待って待って！緑谷と夜神月がそんなことするわけねぇよ。なぁ！」

「当然！なんかの間違いっすよ」

「誤報だ誤報！」

Mt.レディに否定を入れた上鳴、瀬呂、峰田だが、やはり思うところがある

「信じない…デクくんと青子ちゃんが、そんなこと絶対にするわけがないっ！」

「ケロ！ケロ、きっとなにか裏があると思うわ」

「うんうん！」

麗日と蛙吸、波動が頷くと「大丈夫。エンデヴァーたちも動いてくれるわ」と言う
2人の人柄を、青子の強さを知っている者たちは、2人が何か大変なことに巻き込まれているのだと信じる反面…A組の面々は思っていた

(いやまぁ…)

(信じてはいるけど…)

(夜神月なら…)

障子、耳郎、切島が

(絶対ないと…)

(信じたい…けど…！)

(夜神月が…)

上鳴が、瀬呂が、峰田が

(でも…青子ちゃんなら)

(ケロ…)

麗日が、蛙吸が、そしてA組全員の面々が今同時に世界各国にあるにもかかわらず、心を一つにさせた

誰よりも強いものの、誰よりも非情であり、爆豪と同じように口も悪けりゃ性格も悪い。だがヒーローになるという信念は誰よりも芯が通っているものの、その凶暴性と暴力性、さらには人を見下し笑い飛ばすという残忍極まりない人間、夜神月青子にA組全員は思った

A組(絶対いつかやると思ったんだよなぁ…!!)

夜神月青子のあの人をボコボコにすることが生きがいですとでも言いたげなこれまでの悪行の数々を知っているA組だからこそ、思ってしまうことでもある

『ひっくし！』

その当の本人は、そんなことを思われているということも知らずにいたのだった