リンクスと私 (ページ8)

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「えっ、姉ちゃん友達できたの？」

『何その言い方！』

晩御飯の後片付け
食器洗いを任された私と弟の紡宮は今日のことを伝えるとすごく驚いた顔になった

「だって姉ちゃん、今日遅刻したじゃん」

『紡宮とお兄ちゃんが寝坊したおかげでね』

「うぬ…」

お兄ちゃんは先にお風呂に入っており、ここにはいない
今朝のことを言われた紡宮は「うぬん…ぐぬ…」と何か言い返すことを考えているけど、何もないらしく「ごめんなさい」と素直に謝った

「でも、友達できてよかったね」

『うん』

ショーターと奥村くん、シンくんはとてもいい人たちだった
明日も会えると思うと、毎日が楽しみで仕方ない

だけど、やっぱり隣の席のアッシュという人が気になる
どんな人でどんな風に話すんだろう…会ったことがないからとても気になって仕方ない

「澪緒～、風呂上がった」

『うん。紡宮お願いね』

「うん。ねぇ、繋琉兄、手伝って」

「おっけー」

食器洗いを交代してもらい、自室に戻って下着と着替えを持って下に降りる
ぽぽんと服を脱いですぐにお風呂に入る

30分ほど入って上がってくると、食器洗いを終えてアイスを食べているお兄ちゃんと本を読んでいる紡宮がいた

「ん、俺入ってくる」

「おー」

『お兄ちゃん、なんのアイス？』

「ブラックチョコバー、大人の味だよ」

『チョコバーなのに大人の味なの？』

「お子様にはわからない味だよ」

『ふーん…』

ソーダ味のアイスを冷凍庫から出してパリッと袋を破ってちゅるっと舐めとる
ぽふんとソファーに座れば、「こーらー」とお兄ちゃんがぷりぷりと怒り始めた

「髪の毛ちゃんと乾かして！」

『アイス食べてからにする』

「だめっ！風邪ひいちゃうでしょ」

『えぇ…』

ぱくんとアイスを食べ終えたお兄ちゃんは、アイスの棒を見て「当たり！」と喜びながらアイスの棒を置いて私の髪の毛をタオルで優しく拭き始めた

「お客さん、どうですかー？」

『くすぐったいです』

「それはよかったでーす」

「繋琉兄、俺も」

「お前は上がってくんの早いんだよっ！ちゃんとあったまったの!?」

「おう」

『紡宮は私がやってあげるからおいで』

「お」

「え、ずるい！」