2-13 ページ22
「澪緒ちゃん、ナイサー」
『私そんなにサーブできないよ』
「あははは」
「がんばれがんばれー！」
ポンッと弾いたボールをキャッチした転校生は、『いきまーす』と手を振って合図を送る
相手のチームは「こーーーい」と手を振って大丈夫なことを伝える
転校生はそのままボールを高く投げて、パンッとボールを手で打った
「澪緒ちゃん、サーブうまい！」
「はーい！」
「こっちこっちー！」
「なんか、見てるとホッコリするな」
「そうだね」
女の戦いなんて怖いのが普通だが、何故かうちのクラスの女子は他のクラスに比べて比較的そう言ったことがないらしい
ショーターと英二が言うには、だが
「はーい」
「澪緒ちゃん、カバー！」
『うん』
レシーブであげられたボールがほんの少し乱れたのを転校生が素早く反応してボールの下に入ると、ポンッと綺麗に弧を描くボールを出した
ﾊﾟﾝｯ
「わっ」
「えっ」
「澪緒ちゃん、トスうま!!」
「バレー部だった!?」
『ううん』
綺麗にスパイクをした女子が転校生に聞くも、転校生は首を横に振った
どう見たって経験者だろ
ﾋﾟﾋﾟｯｰ
「終わったな」
「アッシュ、次だよ」
「あぁ」
男子のバスケが終わりの笛を鳴らされ、次のチームが入るために立ち上がる
「澪緒のやつ、あんなにバレー上手いなんてな」
「何でもできるのかな」
ショーターと英二がまだバレーの試合を続ける転校生のチームを見てそんなことを話している
俺は興味がないから別にいいが
「せいれーーつ」
「お」
「アッシュ、行こう」
「あぁ」
対戦チームとの挨拶をし、ジャンプボールでボールを弾き出し、全員が動き出す
俺に回ったりショーターに回ったり、英二に回ったり、敵に回ったり、普通にゲームを楽しんでいれば、バチンッという音が響いてきた
「澪緒ちゃん、大丈夫!?」
『うん、平気。ちょっとブレただけだから』
「そう？」
「無理したらダメだからね？」
『うん』
…そんなことより、バスケのゲームだろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年3月23日 22時
