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ーお昼休みー









「澪緒、今日の弁当も兄ちゃんか?」

『ううん、今日は私が作ったよ。お兄ちゃん、朝練だしロードワークしたから時間なかったの』

「へぇ。兄貴なにやってんの?」

『サッカーだよ、ポジションはフォワードとリベロをやってる』

「ルールはわかんねぇけど、点を取るポジションだよな?」

『うん』

「深谷さんのお兄さんって、きっとイケメンなんだろうなぁ…」

『そうなのかな…』









お兄ちゃんはよく女の子から告白されると言っていたけど、その真偽はわからない
中学時代はずっと私と紡宮と一緒にいたから女の子のことなんてわからない




ましてやバレンタインや誕生日の特別な行事なんて、女の子からのプレゼントなんて貰ってる姿を見たことがない









ブブッ









『!』

「どうした?」

『連絡来たみたい…』









送り主は紡宮だった
ラインを開いてトーク画面を開けば、紡宮から2件のメッセージが来ていた








紡宮澪緒姉、ごめん
紡宮足捻って今から病院行かなきゃいけなくなった
澪緒えっ!?









ガタンと机を動かしてしまうほど驚いてしまい、ショーターとシンが肩を揺らして「ど、どうした?」と聞いてきた









澪緒えっ、どうするの?
紡宮着いてきてくれると嬉しい
澪緒今から?
紡宮うん









わかったというメッセージを送ったあと、机の中に入れていた教科書やノートを鞄の中に急いで詰め込み始める









「え、どうした?」

『用事ができちゃった!! 先生には早退するって言っておいて!!』

「おいおい、弁当はどうすんだよ」

『食べちゃっていいよ!』

「まじで!? いいの!?」

『うん!』









バタバタと慌ててカバンを引っ掴み、ショーターたちに手を振って教室を後にする
もう、足捻ったってなにして捻ったのさ!スポーツマンが怪我しちゃいけないってわかってるくせに!







タンタンと階段をリズミカルに降りて行き、下駄箱で転びそうになりながらも靴を履き替えて紡宮の高校へ向かう









お兄ちゃんにもちゃんと連絡してるのかな、紡宮

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年3月23日 22時

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