4-3 ページ42
パタンッ
『よし、片付け終了』
部活の用具の片付けを終えた女子更衣室に戻ると、清水先輩が待っていた
「ごめんね、片付け任せちゃって」
『いえいえ、大丈夫ですよ。あんな量を1人でしてたのって大変ですね』
「慣れちゃったらそうでもないよ」
眼鏡をかけた清水先輩に背を向けるように体操服を脱ぐ
腕や体には傷が無数にある、こんな傷あんまり見せたくない
「………青子ちゃん、その体の傷って」
『……名誉ある傷、ですね…』
この傷はどんなことがあっても付き合っていくと決めた
どれだけ体を分解して修復したとしても、この傷は治さない、消さない
そう決めたんだ
「青子ちゃん、一緒にバス停まで一緒に行こっか」
『あ、すみません。私ここからすぐの距離なんで…』
「そうなんだ…」
『すみません』
「気にしないで。それじゃあ、また明日ね」
先に更衣室を出て行った清水先輩を見送り、私はスマホを取り出した
『律』
《はい》
『情報は集まった?』
《それが…なかなか情報を得られていなくて…》
『そっか、気にせずゆっくりでいいからね』
《はい》
ブレザーのポケットにスマホを入れてカバンを持ち、そのまま更衣室を後にする
『さーて、今日はなにを調べようかな』
タプタプとスマホの画面を操作しながら歩いていると、「キミらが初日から問題起こしたっていう1年?」という聞き覚えのある声が聞こえてきた
「かっ、返せよっ」
「小学生は帰宅の時間じゃないの」
「誰なんだお前っ」
「入部予定の“他の1年”…か?」
(うわぁ…典型的な絡み方してるよ、アイツら)
触らぬ神に祟りなし、近づいたら巻き込まれるからさっさと帰ろう
「…アンタは、北川第一の影山だろ。そんなエリート、なんで烏野にいんのさ」
「…あ?」
「おっ、おいっ!! 明日は絶対!! 負けないからな!!」
「……………あ、そう」
『………』
特に気にも留めるような感じではない月島に、日向がキョトンとした
282人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し9570号(プロフ) - この作品だいすきです!ずっと待ってます!! (2023年2月6日 16時) (レス) id: d2b97e0d27 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年2月11日 18時