悪鬼滅殺に命を懸けた1人の剣士 弐

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ドタバタと長い廊下を駆け抜けると、異様な気配を感じその場に立ち止まり刀を構えた






カチャンと静かな廊下に響く刀を構えた音
刃先を向けた先にいるのは、呪霊だ









『取り込もうとしてるわけか…』









どうしよう、水の呼吸のどれを使う
早く判断を、判断を早くしないとあの人たちは助からない









ｽﾞﾌﾞﾌﾞﾌﾞｯ









間に合わない…っ！









仕方ない…！やるしかない！









『全集中、水の呼吸 参ノ型 流流』









ｶﾞｼｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱﾝ









『い、虎杖くん!?』









やばい、早く逃げてもらわないと…
技に巻き込んで…！









『虎杖くん、2人連れて逃げて!!』

「うえっ!?」









取り込まれそうになった2人を引っ掴み、取り込まれる前に救い出してくれた虎杖くんに感謝し、そのまま型を叩き込む









『流流舞い！』









ｻﾞﾝｯ









『…ふぅ…』

「神瞑!!」

『大丈夫、虎杖くんが助けてくれたよ』









ボロボロと崩れていく呪霊を見た後、伏黒くんは「なんで来たといいたいところだが、よくやった」と虎杖くんにそう言い放った









「なんで偉そうなの」

『…うん、2人とも怪我はひどくないね』

「ちなみに、あっちで呪いバクバク食ってんのは？」

「俺の式神だ、見えてんだな
呪いってのは、普通見えねえんだよ
死に際とかこう言う特殊な場では別だがな」

「あー確かに。俺今まで幽霊とか見たことないしな」

『…虎杖くん、怖くないんだね』

「え？
うーん、いやまあ怖かったんだけどさ
知ってた？人ってマジで死ぬんだよ」

「は？」

『…うん、知ってるよ…痛いってくらい』









胸元を掴み、力一杯に握りしめる









ﾎﾟﾛｯ









「っと、これが」

「ああ。特級呪物、“両面宿儺”その一部だ」

「りょうめ…？」

『呪いのことだよ』









キンッと刀を鞘にしまい、ふと天井を見上げた時









『虎杖くん!!』

「えっ…？」

「神瞑!!!」









ﾄﾞｫﾝ

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