殺し屋最恐と呪術師最強

0話 花子の時間 ページ3

この世には呪霊という“呪い”が存在する









『………………………………』

「麗音、何その顔」

『べーつに』









春先迎えるこの季節には、桜が満開となっている









「今日からE組か〜」

「俺たち、今日から落ちこぼれか〜」









そんな言葉が飛び交うこの教室
私はといえば、その教室に通うことになったのはつい先月あたりだ









学校から帰ると、「お姉ちゃん！」と出てきた弟を抱き止める









『ただいま、綾人』

「おかえりなさーーい！」









ぐりぐりと額を押し付けてくる綾人を抱き上げ、長い廊下を歩いた









「「お姉ちゃん！」」

『ただいま、悠、耀』

「「おかえりなさい！」」

「じゅじゅつこーせんとかいう人たちからなんか連絡来てたー」

「けど、ユウとヨウで追い払ったの！」

『何やってんの』









わしゃわしゃと双子達の頭を撫でたあと、綾人をおろし『3人で遊んでおいで』と背中を押す









「えーーやだーー」

「お庭になんかいるもんー」

『変な人たちは追い払ったのに、そいつらは無理かい』

「だってぇ…」

「顔気持ち悪いんだもん」

「俺も見たけどキモかった」

『………仕方ない、か…部屋の中でおとなしくしときな。花子』

「“ハァイ”」

『遊んでおいで』

「“…うんっ”」









ふんわりと出てきたのは学生帽かぶり、学ランを着た男の子は「花子」









「“ねぇねぇ、麗音、麗音”」

『ん？』

「“暴れちゃっていいの？”」

『んー…怖がらせない程度にならいいよ』

「“……ふふふふっ、ふふっ！はーい”」









スラッと懐から出したのは包丁
それを持って長い廊下をぴょこぴょこと歩いていく花子









「お嬢様、呪霊は」

『花子が倒してる』

「そうですか。無理をなさらず」

『へいへい」

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