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光の速さで謝ってきた…宮、侑?に僕は『大丈夫』と返してカレーパンを口に含む
「治は?」
「委員会です」
「恋雪、次何の授業?」
『?』
「…北、次何の授業?」
『数学やで』
「数学の教科書は?」
『知らない』
「知らない、じゃねぇよ!! なんで自分の持ち物のひとつぐらい覚えてないんだよ!?」
「ま、まあまあ…落ち着けって、裕紀」
「このバカ、これ以上放っておいたら死ぬよ!!」
「御立腹やな」
カレーパンを食べ終えると、『あ』と空を見上げるとみんなが「ん?」と僕の方を見る
『あの雲、なんて言うんだっけ…えーと』
「知るかッ!」
「裕紀…」
ーーーーー
ーーー
ー
「ここまでで質問あるやつ」
気がつけば5時間目
そして数学の時間
あれ、僕どうやってあれから戻ったんだろう
まあ、いいか
回されてきたプリントを受け取り、僕はろくにそのプリントに目を通さずに半分に長細く折っていく
ちまちまと折っていき、完成したのは紙飛行機
それをまじまじと机の上に置いて見ていると、「時川〜」と先生が僕の名前を呼んだ
「相変わらず、プリントをすぐに紙飛行機にすんな」
『…だってつまらないから』
「つまらなくても聞けっ」
『意味がわからない』
折ってしまった紙飛行機はそのままで新しいプリントが回されてきた
先生は「もう折るなよ」と釘を刺してきた
先生が背中を向いた途端、僕はまたプリントで紙飛行機を作った
チャイムが鳴り、先生が出ていくのと同時に僕は紙飛行機をヒョイっと投げ飛ばす
教室内を自由自在に飛び回る紙飛行機にクラスのみんなは「え、落ちない」と困惑した顔をする
「え、なんで落ちないの?」
「落ちないのとかあんの?」
「ま?」
ふわふわと落ちてこない紙飛行機がそのまま窓の外へ飛んでいくの同時に「時川ァァアァ」という罵声という声が響いてきた
うん、すごいよく飛ぶ紙飛行機だった
もう一つの紙飛行機も飛ばして窓から出た瞬間、また同じように僕の名前が叫ばれた
多分それ、兄さんもびっくりしてるよ先生
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年12月12日 20時