元殺し屋はヒーローになる28 (ページ8)

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「……へ…確かに…！」

勝てると思った敵だったが…

彼が何年、平和の象徴として、ヒーローとして戦ってきたのか

わかっていなかった

「……どきなさい」

「あ？(ﾋﾟﾘｯ…」

“この命に替えても守り育てます”

「あの子たちは、私なんかよりも…ずっと多くを背負った…背負わせた!!」

“僕…っあなたに何があっても、僕も一緒にねじ曲げます”

“平和の象徴で、私を救けてくれた”

“あなたを愚弄したこと、深くお詫びします”

脳裏に思い出されるのは、優しい教え子の顔と言葉

涙ながらに拳を突き出して捻じ曲げるからと言った彼を

頭を下げて自分の行いを恥じた彼女を

「それでも私を慕ってくれるんだよ…!!」

守れもしなかった自分のことを、彼女は守ってくれた、救けてくれたと言った
どんな形であれ、彼女がヒーローを目指すことを諦めたりなんかすることがなくて

「ひ」

「わ」

オールマイトの重い一歩が敵を退け腰を抜かせた

「あの子たちになにかあった時が、私の死だ!!!!」

2人が1番つらくて泣きたくて逃げたいはずなのに、逃げることができない立場に追いやられて、いやな役回りもさせて、公になる真実を抱えさせて

まだ16の子どもに

青子side

ギュオッと勢いに乗ってレディ・ナガンのいる場所へと目指す

射線を通さず、軌道予想もさせないよう蛇行して這い寄る

レディ・ナガンにワン・フォー・オールよりも高速の移動手段がない以上、彼女がポイント移動するより緑谷がたどり着く方が速い

オール・フォー・ワンの

死柄木の居場所を教えてもらう

ピリッと全身に小さな痛みが入るが如く、振り向いてそのまま体をそらして避ける
真後ろから来ていた、真後ろからだ

ﾄﾞｯ

『っ"あ"…』

「青子さん!!」

どうなってる？

操作系の“個性”でサポートでもしない限り真後ろを取るなんてことはできない

仲間がいる？

いや近くに敵意や殺意は感じない