元殺し屋はヒーローになる13 (ページ10)

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オールマイトとヒーローが現れ、「アレって」と、目を丸くした彼に『ああ』と小さく返した

「盗品の方は…」

「それならココにあるッスよ
さっきの爆破の子が爆破する前にパクッといたッス」

「手グセの悪いやつだな」

「というか、誰だ？」

「俺？俺はロレイッス。よろしくッス、ヒーローの卵」

シシシシッと鼻先を赤くしたロレイは、「青子ちゃんもよろしくッスね」と鼻先を指で弾いてきた

「青子、知り合いなのか？」

『兄さん達経由でね』

「青子ちゃん、ちょっとだけいいッスか？」

『？』

「あ、お借りするッスね～」

オールマイトに断りを入れたロレイは、私の手を掴んで少し離れた場所まで歩いていく

「青子ちゃんが予想してた通りの展開になったッスよ。今、会議してるッス」

『リョーカイ。引き続き、ルーブには頑張ってもらって』

「リョーカイッス！
………と、言いたいところッスけど…終わっちまったッスよ…あの問題」

『………………結果がどうであれ、もう終わったものには何も言えない
さぁて、忙しくなるよ～』

「シシシシッ！やっと暴れれるッスね！」

あいつらを止めることが遅かったのは事実だ

泥花市街戦再臨祭、その時間からもう1週間が経ってしまった

平穏な街で起きた悲劇

犯人はヒーローに恨みを持った20名の男女グループ

計画的犯行と見られ、偽の情報でヒーローを街の外へ誘導し、街を襲撃

突然の災禍に見舞われた泥花市民が結託し、抗戦

ヒーロー達も合流し戦闘

泥花市民に多くの犠牲者を出しながら、最終的に犯人グループ20名全員死亡

なお、泥花市にはデストラネット社代表取締役社長、四ツ橋力也も居合わせており両足切断の重傷を負うも一命を取り留める

などと、まだ声があるものの本当の問題はこれからだ

1番の悔いは「遅かった」

その言葉に尽きる

ひとつの意志の下に統率された兵隊

ネットワークを掌握する、フィール・グッド・メイク社

業界に深く関わりのあるデトラネット社

そしておそらく、まだ後数体はいるであろうあのハイエンド脳無

やろうと思えばいくらでも…

このヒーロー溢れる超人社会で死柄木は、ヒーローたちと同等かそれ以上の力を持ってしまった