元殺し屋はヒーローになる13 (ページ33)

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「だからダメだってば！」

「俺に命令すんじゃねーえ！」

普段から相容れない幼馴染は、子供への接し方もやはり相容れない

『お前ら～、絵面的に最悪だから今すぐやめろ
マジで子供怯えるから』

言っても聞かない問題児プラス謹慎組に、いい加減腹も立ち

『いい加減に………しろやァァ！クソ問題児がぁぁぁぁぁあ!!!!』

ｽﾞﾊﾞｧｧｧｧｧｱｧｧｧｧﾝ

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「………な、なんなのよ
さっきのバクゴーってやつ……何が、No.1ヒーローになる男よ
《敵っぽいヒーローランキング1位》の間違いじゃないの!?」

慌てて城山から逃げ出した真幌と活真はさとうきびの畑の中にしゃがみ込んで身を隠した

あがる息で真幌がそう毒吐くと活真は何か言いたそうに顔を上げたが、ゆっくりと俯いた

「……救けに……来てくれたよ」

「！」

『そーだねぇ……ヒーローは』

「「！」」

『困ってる人を放っておかないタチだからね』

2人の前にふんわりと降り立ち『さっき振り』と、2人の頬をぐにっとつまんだ

「あんたは…」

『夜神月青子。青子でいいよ』

「青子姉ちゃん…」

『…………活真は、ヒーローになりたい？』

昼間に活真のカバンについてた忍者ヒーロー・エッジショットのヒーローバッジを見て、緑谷と同じくヒーローが好きなのではと思った

私の問いかけに活真は小さく開いた口をゆっくりと閉じる

その態度は、ひと目見ればわかるほどの気持ち

「反対だな、危険だし………
それにあたし、ヒーローよりももっとかっこいい人知ってるもん」

「……？誰？」

真幌は屈託のない笑顔で「お父さん」と言う

『……2人のお父さんは、ヒーローよりもカッコいいんだね』

「うん」

無数の星を見上げる真幌に、活真もつられるようにして見上げた

「あたしと活真のことをいつも考えて守ってくれてる
活真には、そんなかっこいい人になってほしいな」

そう言ってまた空を見上げる真幌に、活真は黙って見つめていた