元殺し屋はヒーローになる13 (ページ31)

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「閃光弾(スタングレネード)!!」

そのおかげで、疑問が確信に変わった

「こいつ………」

目眩ししてからの次の攻撃態勢に入ろうとしてた爆豪かっちゃんも、異変に気付いたようだ

「舐めプ女」

『わかってる』

活真に帽子をかぶせ、爆豪かっちゃんの隣に立ち巨大敵が持っていたカマを振り下ろしてくるのを、黙って見上げながら立ち尽くす

活真をかばいながらこちらを見ていた緑谷がその光景に思わず叫んでいた

「かっちゃん！青子さん！……………えっ!?」

動かずにカマを受けた後、パッと腕を横に出せばカマはすり抜けた

『爆豪、飛べよ』

「俺に命令すんじゃねぇ」

ゴキンッと鳴らした指を地面に軽く添え、爆豪かっちゃんに一言、その場から離れるように伝えれば文句を言いながらその場から離れる爆豪かっちゃん

ぐっと地面に力を込めれば、バクンッと地面が一気に抉り取られる

それと同時に、敵がブレた

「わっ!? あいた！」

抉り取られたと同時に巻き起こった風と衝撃とともに、近くにいた活真の姉の真幌が一瞬浮き上がり、同時に巨大敵がフッと消えた

「いっ、たた………もう！ちょっとぐらい怖がりなさいよ！」

そう言いながら遺跡の陰から這い出た真幌に緑谷が気づき、空から見ていた爆豪かっちゃんは真幌の前に仁王立ちになった

「幻の敵を出したのはお前だな？」

「!! えっ……どうして幻だって……？」

ギクッと体を揺らした真幌は爆豪かっちゃんに吠える

「わかるわ！影がねーんだよ！」

爆豪かっちゃんが放ったさっきの光で、影がなかったことで偽物であることに気づけたのだ

『真幌の“個性”は、「幻影」ってとこかな？』

「！」

爆豪かっちゃんの隣に立ち、『もうちょいうまくやらないとね』と、ぽすんと頭を撫でれば真幌は少しやりきれない難しい顔をして見せた

「おいクソガキ」

『？』

「ヒーローおちょくって楽しいか？あ？」

『…………うっわぁ』