86話 さらに甘い ページ31
「どうしたのじゃないぞ。緑谷くん！青子くん！
寮に行くなら寮に行くとちゃんと言わなくては！」
『用事あるって言ったけど』
「どうしてリンゴが？」
常闇に聞かれて『ああ』とリンゴを手に取り、ことの経緯を説明する
「なるほど……。あの子のためというわけだったのか」
『リンゴ飴、すごく楽しみにしてたからどうしても食べさせてあげたくて…』
割り箸をパキッと割り、準備をしていれば焦凍が興味ありげに「作れるのか？」と覗き込んできた
「うん。青子さんが調べてくれて、僕にもできそうだと思って」
『リンゴに割り箸刺して、水で溶かした砂糖を煮詰めて食紅入れてからめたら終わりだから』
「食紅、コンビニになくて焦ったんだけど、砂藤くん持っててよかったよー」
「さすが砂藤くんだな！」
「食紅ってなんだ？食べられる口紅か？」
『違うわ。食品に色をつけれる液体だよ
口紅食べたいなら勝手に食べて腹壊せ』
たった数分でりんご飴が完成してしまい、後片付けをして慌てて走っていく緑谷を追いかけた
正門の前で待ってくれていたので、なんとか間に合うことができてよかった
「今日はありがとう！楽しかった！」
「…うん」
少し寂しそうに俯いているエリちゃんに、『エーリちゃんっ』と顔を覗き込めば、目をパチクリと瞬かせている
2人「サプライズ！」
「リンゴアメ！売ってた!? 俺もライジング達も探したよ!?」
『プログラム見てないかもと思ってたから、買い出しの時に緑谷と材料買ったんです
作り方も簡単ですし。食紅だけコンビニになかったから砂藤に借りて』
キラキラと夕陽に輝いているりんご飴を眺めたエリちゃんは、カリッと口をつけて「フフ…」と嬉しそうに笑っていた
「さらに甘い」
「まァ、近いうちにすぐまた会えるはずだ」
『じゃあ、その時まで元気でねエリちゃん』
「…うん！」
相澤先生とセンパイと歩いて行ったエリちゃんを緑谷と見送り、アライアンスに戻ると共有スペースでワイワイやっているみんながいた
「デクくん、青子ちゃん、エリちゃん喜んでた？」
「うん」
『バッチシ』
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サッカーバカ(プロフ) - うさぎさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします (2020年6月20日 21時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 続編おめでとうございます。今後も楽しみです。 (2020年6月20日 20時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年6月20日 11時
