殺し屋のバレー IV 【男主】 (ページ5)

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「みんなは一度、青葉城西に勝ってますね
たとえその時相手が万全でなかったとしても、その勝ったという事実は、自信の根拠にしていいと思うんです
慢心じゃなく、自信に」

「「ハイ!!」」

まぁ、この戦いで勝てるなんて思ってない
ただ、諦めさえしなければ大丈夫

青葉城西のスターティングメンバーは

セッターは徹さん

リベロは渡さん

ミドルブロッカーは金田一、松川さん

ウィングスパイカーは国見、花巻さん、はじめ兄さんだ

対する俺たち烏野は

セッターは影山

リベロは西谷さん

ミドルブロッカーは日向、月島

ウィングスパイカーは澤村さん、旭さん、田中さんだ

「暁、お前は1セット目の点数によって出すか決めるから、出るつもりで体あっためとけよ」

『はい』

烏養さんの言葉に頷き、待機場所で山口と一緒に試合を眺める

「暁は、1セット目からは出れないの？」

『出れないよ。フルセット出れば、二度とコートには立てない』

「なんで…」

『…この怪我は、俺のせいだから』

「？」

『だから、ちゃんとリハビリして治して復活するんだ』

もう前の俺じゃないと証明するために

俺は、このチームで強くなる

ﾋﾟｰｰｰｰｰｰｯ

「月島、ナイッサ」

月島のサーブから始まり、国見のレシーブで徹さんに返っていく

前衛2人のはじめ兄さんと松川さんが上がってくる

誰を使うか、なんてそんな思考に囚われてはいけない

ﾎﾞｯ

ﾄﾞｯ

「い、いきなりツーアタックだー!!」

『やっぱり…』

「ホラホラ、次も同じのやるからね。ボケッとしてないでちゃんと警戒してね。あーあ、月宵なら、取れたのに、なっ〜」

『またあの人はいらんことを…』

はぁあ…と大きなため息と頭を抱えて俺は徹さんからはじめ兄さんを睨むと、コクリと頷いていた

青葉城西のサーブは松川さんで金田一が入り、渡さんが抜ける
リベロがいないから、あがってくる確率はまあ低くはなるけど…青城だからなぁ…あげてくるんだよなぁ

松川さんのサーブが打ち込まれて澤村さんが綺麗に上げて影山は、日向にあの変人速攻を使ってみるも、花巻さんが正面であげた

「おい、青城のセッター、またツーで打つ気か!?」

『…違う』