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3-4 ページ13

「へぇ、もう友達できたのか」

「姫乃ちゃん、フレンドリーだね」

『あ、あははは…』









のんびり京都見物などするつもりはない私と新一は、咄嗟に嘘をついた
お兄ちゃんにバレそうだけど、今回ばかりは致し方ない









(山能寺から仏像を盗んだのは“源氏蛍”にまず間違いない…だけど、誰がなんの目的でこの絵を届けたのか…そして5件の殺しとどう関係があるんだ…?)

「明日、どうする?」

『うーん…源氏蛍といえば…義経と弁慶…その2人と言ったら』

「やっぱりあそこだよな…」














ー翌日ー






「ふあっ……あ?早いな」

『お兄ちゃん。おはよう』

「ん、おはよう」









和室の布団から起き上がったお兄ちゃんに挨拶をする。髪の毛を小さくまとめて身だしなみを整えてから襖を開ける









『じゃあ、私行くけど何かあったら連絡してね』

「あぁ、お前もな」

『はーい!行って来まーす』

「おー」












山能寺の外で待っていた新一と合流して、一緒に五条大橋まで向かった
五条通の鴨川に架けられたこの橋は牛若丸、源義経と弁慶が出会ったと言う伝説で知られており、橋の西詰には可愛らしい牛若丸と弁慶の石像が建てられている









『手がかり…なさそうだね』

「謎の絵に関係ありそうなものはねーな…」

『うーん』










ポケットに絵のコピーをしまっていると、後ろから気配がした










「京の五条の橋の上、大の男の弁慶は長いなぎなた振り上げて、牛若めがけて斬りかかる!!」

「!!」






新一は咄嗟に素早くジャンプしてかわすと、欄干に飛び乗っていた
私はすぐに横によけたあと、誰だと確認しようと顔を見るとそこには











『は、服部…』

「お前らとここで会うとは、神さんもシャレたことしてくれるやないけ!」

「はぁ?」

『あれ、用事…』

「ん?」











なんでこんなところに…







「兄ちゃん、竹刀返してぇな!」

「お、すまんすまん!サンキューな!」

「ほな行くで!」

「しっかり稽古せいよー!」

「竹刀なんか借りるなよな!」









欄干から飛び降りた新一が服部に呆れた顔で見ながら言うと「それよりお前ら、こんなとこで何してんねん?」と聞いて来た








「お前こそ何やってんだよ」

『うんうん』










聞き返すと、橋を渡って川岸へ降りる階段へ向かっていた

4話 謎の絵→←3-3



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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年4月9日 15時

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