名取先生の色々な日々

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名取side

崩落によりそこらじゅうにまっている埃

顔をしかめながら鼻や口を隠し前に進む

救急隊「あ！先生！こっちお願いします！！」

救急隊の人が俺の方を見て駆け寄る

名「分かりました、」

薄暗いところで重傷者の傷を見る

名「まずいな、出血が止まらない」

1人で慌てていると向こうに1人の男の子が見えた

もしかしてこの人の子供？

名「君！この人君のお父さん？」

男の子「ぶんぶん」

大きく首を横に振った彼は、泣いていて地図が書かれた紙だけを握りしめていた

名「もしかして1人？」

男の子「……うん泣」

名「そうか……ここは危険だから上の階まで行ける？」

男の子「怖いよ、」

名「ん〜じゃあお兄さんが終わるまで待っててくれる？そしたら一緒に上に行こう？」

男の子「うん！」

名「よし、じゃあこっちおいで」

そう言うと男の子はトコトコとこっちにやってきた

ホントはその子もかすり傷とかあって見てあげたかったけど今はこの患者の方が危険だから……

名「ちょっと待っててね」

俺はなるべく急いで、丁寧に処置をした

名「すみません！この人すぐに運んでください」

救急隊「分かりました！」

名「よしっ！じゃあ上に戻ろ」

男の子「うん、」

名「ねえ、君名前は？」

男の子「りく、」

名「りく君か……りく君安心してもう大丈夫だからね？」

りく「うん、ありがとう、お兄ちゃん」

名「ん、」

俺はりく君の手をぎゅっと握った

人の体温ってこんなに温かいんだ……

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