四十五話 ページ46
『もしもし白布先輩?今宮城にいるんですけど、もし良かったら会えませんか?』
白布「会えません。お引き取りください。」
『えぇ〜折角ですしいいじゃないですかぁ。』
白布「今は春高に向けて全員意識が高まっているところなんです。イカレ女は大人しく東京でタピオカ喉につまらせとけ。」
『むむむ、じゃあ牛島さんに代わってください。』
白布「あぁん?俺が牛島さんに会わせるわけねぇだろ。東京の空気で汚れた女なんかに会わせたら…牛島さんがっ!」
『(電話かける人間違った!)』
確かに今は10月上旬。
宮城は10月末に代表決定戦が行われると言っていたから、邪魔をするのは申し訳ない。
きっと白鳥沢のことだから、offなんて一日足りともないだろうし。
『…白布先輩嫌い』
白布「はぁ?お前俺のこと好きだって初めて会ったときに言ってたじゃねぇか。」
『見た目はね!凄い儚げな美少年がいると思ったら中身は元ヤンで牛島過激派…世も末ですね。』
白布「牛島さんしか勝たん」
『JKか。』
本当に初めて見た時はかっこいいと思った。少し変わった前髪もオシャレだと思ったし、それにトスが私好みで気になった。
余計な小細工なしのオープントスは一番かっこいいと思う。彼もそれが一番かっこいいバレーだと思ったから白鳥沢に行ったわけだし。
川西さんによると、白布先輩はバレー部唯一の、一般入試を経て入ったエリートらしい。白鳥沢は全国でも有名な進学校だし、相当頭が良いのだろう。
白布「てことで、お前には会わないから。」
『ふ、まぁそこまで言うなら引き下がりましょうか。私たちの春が終わったらまた会いに来ます。
ちなみに、白布先輩は進路は決まってるんですか?』
白布「〇大の医学部。」
『医学部?うわぁ白衣似合いそう。将来私が病気にかかったら、白布先輩が診てくださいね。』
白布「安心しろ。馬鹿は病気なんてかからねぇ。」
『確かにそうですね。白布先生♡』
白布「気持ち悪、てかお前は将来どうすんの。その実力ならバレーで食っていけるだろ。」
___将来のこと。
考えたことがない。まだ先の話だと思っていた。
確かに彼の言う通り、私はこの先ずっとバレーボールを手放すことは無いだろう。
『さぁ、まだわからないです。』
白布「あっそ。でも少しずつ考えてかなきゃあっという間に卒業だからな。アホ堤。」
『…はい』
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美麗(´-ω-`)(プロフ) - まりもさん» レスありがとうございます!私赤葦君が最推しなので贔屓してる場面もあると思うのですが、ここは赤葦君が合ってると思います!このような素敵な作品に出会えてよかったです!これからも応援してます!!! (2020年4月15日 10時) (レス) id: 3b71026251 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ロアさん» いえいえ、コメント凄く励みになります!最後の場面はかなり悩んだのでそう言って貰えるととても嬉しいです。最後だけはかっこいい赤葦くんが書けたんじゃないでしょうか?いつもキャラ崩壊している赤葦くんばかりだったので(笑) (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» 私自身もお気に入りの場面なのでそう言って貰えて嬉しいです!早く続編の方も作りたいと思うので、是非楽しみに待って頂けたらと思います!! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 美麗(´-ω-`)さん» うわぁ〜!コメントにお気に入りまでありがとうございます!最後のシーンは赤葦くんしかいないなと思ってまして...。全ての高校で比べてもやっぱり赤葦くんと木兎さんの繋がりが一番深いように感じて堤ちゃんの気持ちも分かると思うんですよね。 (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - フェルさん» そう言って貰えて嬉しいです!やっぱりにろちゃんは難しいですね〜。生意気で悪なのにキャプテンでチャラいとか...そこがいい所なんですけどね!コメントありがとうございます!! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりも | 作成日時:2020年4月5日 18時