向日葵のような君へ【meychan】 (ページ8)

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過去編1 ページ8

これは私たちが出会った時の話

高校一年生の夏

期末テストも終わり夏休みに入る前の浮かれた空気が学校には流れていた

私はなんとなくまだクラスの人と馴染めていなかった

みんな話しかけてはくれるけどいつも一緒にいてくれる友達はいない

その日のお昼休みも1人中庭でお昼を食べていた

「はぁ…」

高校に入学して約3ヶ月、流石に友達が出来ないのは寂しい

いつも静かな中庭が私の憩いの場だった

ご飯も食べ終わって少しウトウトしていると急に声が聞こえた

「うぉ！誰かいる！え！生きてる！？熱中症！？」

目を開けると目の前には向日葵の花束を持った男の子が立っていた

「あ、生きてた！大丈夫！？」

笑顔が向日葵のように眩しい人だった

『だれ…？』

「あ！俺3組の銘田蓮！君は？」

『私1組の鈴谷A』

自己紹介をしたら彼は私の隣に座ってきた

「え！あの鈴谷さん！？」

あのとはなんだろう…
悪い噂でもあるのだろうか…

「あ！悪い噂とかないからね！！！それにしてもここいい場所だね、俺も眠くなっちゃう！」

表情がころころかわる人だなぁ

賑やかでうるさいはずなのに全然嫌じゃない

私が少し彼の話に笑うと彼は顔を真っ赤にした

「うわあ、その笑顔はずるい…」

そう言いながら顔を両手で覆っていた

『どうしたの？』

そうのぞき込むと耳まで赤くなった

「もー！もうすぐ時間だから戻るよ！あ！これあげる！」

そう言いながら彼は私に向日葵を1本くれた

彼は渡した後すぐに立ち上がり走っていった

「あ！俺明日もここ来るからー！」

走りながらそう言った彼はいつの間にか見えなくなっていた

『嵐のようなひとだなぁ』