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私達が本当に付き合ったことは瞬く間に学校中に知れ渡った
それもそのはず、めいくんはこれでもかと付き合ってます感を出しているのだ…
登下校では手を繋いでるし、距離も今まで以上に近くなったように感じる
め「Aは俺の彼女だから!」
と友達にも言い回っているようだった
『めいくん、どうしてそんな言いふらすの!恥ずかしい!』
私は恥ずかしくてそう言うと
め「だって!A可愛いもん、取られたくないから…」
そうしょんぼりしているめいくんを見ると犬の耳やしっぽが垂れている幻覚が見えてくるようだった
可愛いなぁ
初めは恋人の好きとか恋愛とかよく分からなかったけど、この愛おしさが好きってことなんだろうなと思えた
私達は1年生の夏終わりから付き合い始め言い争いもしたりしたが3年生の夏まで順調に付き合っていた
文化祭や体育祭、この3年間はめい一色でめいに出会えてなかったらこんなにもキラキラした高校生を過ごせなかったんだろうなぁ
3年生にもなると将来のことを考え始める
それは私達も例外ではなかった
め「俺さ、歌い手になりたいんだよね」
進路のことを話しているとめいがポツリと言った
めいがそういうものを好きなことを知っていたがまさかなりたいと思っているとは思わなくて驚いた
でもめいなら出来るんだろうなぁと私は心のどこかで思っていた
『素敵な夢だね、応援する。はぁ、私はなーんも考えてないからなぁ…』
何者かになりたいと言っためいはキラキラ輝いていて、いつもキラキラなめいは本当にかっこいいなぁとぼーっと見つめていた
め「そんな見つめてなーにー!かわいい!」
『うわ!急に抱きついて来ないでよ!』
抱きついてきためいは少し手に力を入れて言った
め「あの、さ…もし良かったら高校卒業したら一緒に住まない…?俺バイト代とかかなり貯金してるし、」
めいがバイトを沢山していることは知っていた、まさか私とのためなんて
『え!したい!私も少しだけど貯金してるし!』
でも、と冷静になった
私にはまだめいに内緒にしていることがあった
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作者名:とめち | 作成日時:2023年7月15日 11時