過去編2 ページ12
私たちは夏休みがすぎたあたりから付き合っていると噂されるようになった
今まで私に話しかけてくる人なんていなかったのに応援してくれる人や付き合ってるのか聞きに来る人があとを絶えなくなった
それでも毎日めいくんと一緒にお昼食べたり登下校したりするのは変わらなかった
今日も帰り道は隣にめいくんがいる
『はぁ…』
私がため息をつくと隣にいためいくんが不思議そうな顔してきた
め「どうした?お腹すいた?」
『違うよ!ばか!』
そう言いながらめいくんの脇腹をつついた
め「もー!くすぐったい!何!?どうしたの!?」
『最近私達が付き合ってるのか毎日のように聞かれる、否定してるのに噂消えない…』
泣き真似しながら言うと隣でめいくんはケラケラ笑っていた
『もー!笑い事じゃないの!コミュ障の私にとってこんな話しかけられるのは辛いのー!』
そう嘆いていると急にめいくんが止まった
なにか落としたのだろうか
私が振り返ると夕日のせいか暑いせいか顔も耳も真っ赤なめいちゃんがこっちを見つめていた
『めいくん、?どうしたの?』
め「その噂さ、俺は嬉しかった。本当にしたいと思ってる」
いつもと違う真剣な眼差しで見つめられ私まで真っ赤になってしまう
め「俺、Aが好き。付き合ってください。」
そう言いながらめいちゃんは片手を差し出して下を向いた
私は戸惑いながらもめいくんの指先に触れてみる
その瞬間めいくんは勢いよく顔を上げ私の手を引き寄せて抱きしめた
私の人生で初めての告白だった
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作者名:とめち | 作成日時:2023年7月15日 11時