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中庭に向かうと木がいい感じの影を作っており、花や草が綺麗に手入れされている静かな空間だった


ここいい所だなと見渡すとベンチで1人目を瞑っている人が見えた


まだ本格的な夏では無いとはいえ暑くない訳では無い

熱中症になってしまい誰にも助けを呼べずかなりやばいのではと思い焦って声をかけた


「大丈夫!?熱中症!?」

『んん、誰…?』

声をかけてみると目を擦りながら眠そうな返事が返ってきた


なんだ、ただ寝てただけか、焦った〜

自己紹介をすませ寝ていた彼女があの有名な子だったことを知った


彼女はとても頭が良く見た目もかなり綺麗なため誰も近づけない、周りから見てたいと言われている人だった


まさかこんなとこで寝てしまうような子だったなんて、

そんなギャップを1人でかみしめながらお昼休みが終わるまで話すことにした


俺の話をきいてころころ笑う彼女がとても可愛くて、噂で聞いてた近寄れないという雰囲気なんて微塵も感じなかった


なんだ、俺だけこんな可愛い子を独り占めできるチャンスじゃん


他の人たちと長時間一緒に過ごすのは疲れてしまうのに彼女と過ごす時間はとても穏やかで初対面なのになぜかとても居心地が良かった


時間が過ぎるのも一瞬でもうすぐお昼休みが終わってしまう


そうだ!と思い俺は向日葵を1本彼女に渡した


彼女は驚いていたようだが俺は気にせず立ち上がり

「また明日も来るからー!」

とだけ言い残し教室に向かった

我ながらぽくないことをしたなあ
だって、もし彼女が知ってたら恥ずかしいもんね






向日葵の1本の花言葉が「一目惚れ」なんてさ

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作者名:とめち | 作成日時:2023年7月15日 11時

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