98.花畑 ページ35
「命令されて動くタイプじゃないか……。僕を殺すと、何か良いことがあるのかな？」
「どちらにせよ、相手は誰だ」
早く言えよ、祓うぞと五条先生は脅しをかけて足に負荷を加えるが、呪霊の口は堅く頑なに真相を明かそうとしない。
私と虎杖くんはその光景に暫し呆然としていたが、徐々に強張りが解れていった。
「ていうか、呪いって会話できんだね。普通過ぎてスルーしてたわ」
特級と遭遇した虎杖くんの知る中にそんな呪霊がいないという事は、特級＝会話が出来る、という括りでは無さそうだ。
『知能を持つ呪霊なら可能とするものもいるようですね。受肉した両面宿儺もそうでしょう』
「あぁ、確かに」
たまに虎杖くんの頬とか手から口を出して物恐ろしい恨言とか吐いてるし。
あれ見る側は怖いから授業中はやめて欲しい─────
「！」
ズボッ、と地中から白い花弁をつけた太い茎のような植物が五条先生と呪霊との間に生えた。
そしてその植物を中心に、夢にでも出てくるような美しく可憐な花々が一面に咲き乱れる。
「わぁ、お花だ」
「綺麗〜」
『っと、危ない』
鮮やかな彩りと仄かに香る心地よい空気に、完全に場に居る者の戦意が喪失した。私も踏んでしまっていないかと場違いな事を考えていた。
「エヘヘ……、！呪術、だよな？」
いち早く五条先生が気を取り直すように、自分で自分の頬を軽く叩く。流石に無限でもこんな精神攻撃は防げない。
「うおっ！？」
『……は、虎杖くん！』
花畑に気を取られているうちに、いつからか接近していた蔦状の植物が虎杖くんの踵に絡み付いた。
異常な成長スピード、明確に害を為そうとする意思の篭った動作。外部からの術式攻撃だ。
(そうだ、特級呪霊！)
火山の呪霊から全員の視線が逸れた隙を見て、目らしき所から枝が飛び出た隻腕の呪霊が生首を奪い去る。
今までに目にした呪霊の中では、比較的人に近い体格だ。
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もみじ - マジで面白いです‼️おそくなってすみません‼️ (5月22日 13時) (
レス) @page36 id: 9b0627825c (このIDを非表示/違反報告)
そす(プロフ) - るいさん» ご閲覧とコメントありがとうございます！密かにそのお言葉を待ってました……！！実は鼻歌とかアニメの主題歌とかにしようか考えてたんですけど、感想頂けるとやっぱり遊び心出して良かったと思います！ (2021年5月7日 10時) (レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - コメント失礼します！関係ないけどL'Arc〜en〜Cielいいですよね…！！ (2021年5月6日 23時) (レス) id: fffec288de (このIDを非表示/違反報告)
そす(プロフ) - Ringoさん» コメントと沢山お褒めいただきまして喜びが心に染み渡ります…！！イラストまで見ていただいて感謝です！更新の方も頑張りますね！！ (2021年5月4日 22時) (レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
Ringo(プロフ) - コメント失礼します、ストーリーも面白くて凄い中キャラがちゃんと原作の魅力を保ってるのが素晴らしいです。あとイラスト滅茶苦茶上手でビビりました……。夢主美人だし真顔なのに見惚れます…。長くなりましたが応援してます。更新頑張ってください！ (2021年5月4日 21時) (レス) id: 42f6d0a8a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そす
| 作成日時：2021年4月27日 15時
