第24話 転校生 ページ25
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ホテルから出て黒塗りのイカした車の後部座席に乗り込んだ私は、ぼんやりと窓の外から景色を見ていた。
ドライバーの補助監督さんには勝手に外でお姉ちゃんの力を出した事で怒られたけど、「呪いから人を救うのが私たちの仕事」と締めてくれるあたり寛容な人だ。
「着きましたよ」
やがて郊外に出て見える光景に緑が増え始め、ある大振りの建築物の前で車は停まった。
木造をベースとした校舎、広大な樹木、悠々と横たわるグラウンド。
うまく言葉にできないけど、宗教系の高等専門学校として通っているのにも納得の雰囲気があった。
『ここが、呪術高専……』
《結構な、田舎町………》
お姉ちゃん、言わないでおこうと思ってた余計な一言を添えないでくれ。
─────
「来たか、A」
『あ、夜蛾さん……先生』
制服と共に送られてきた簡易的な校内マップを片手に、一年生の教室を探していると、丁度廊下で夜蛾先生と鉢合わせた。
もう他の3人は揃っているから、紹介の流れで入って来てくれ、とのお達しだ。
その言伝通りに廊下で待機する中、私は深く深呼吸し、意を決して教室の扉を開いた。
『……夜蛾先生、一つ聞きたい事があります。
ここは本当に一年生の教室でしょうか』
教卓の横まで移動した私が口にしたのは、自己紹介でも挨拶でもなく切実な疑問だった。
昨日ぶりの身長180超えの男子生徒二人はまだ良いとして、問題は結構な期待を胸に抱いてた唯一の女子生徒の方だ。
明らかに未成年なのにスパーモクモクしてる。え？ 転校生との初顔合わせで普通フカすか？
一応は「お、女子じゃん」と少しは興味持ってくれてるのがなけなしの救いだったけど。
四年とか五年とかじゃなくて？ と夜蛾先生に続けると、間違ってはいない、と絶妙に渋い顔をされた。私の知らない間もいろいろ苦労してるんだな。
『なら良かったです。…えー、じゃあ改めて。
特級被呪者のAAと、特級呪霊のお姉ちゃん、です。
特技は短距離走、宜しくお願いします』
まぁ、肩書きなら私も異端だしお互い様か。
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そす(プロフ) - ツバメさん» コメント感謝です。最近メンタルがガタガタだったので嬉しいです！ (2021年8月29日 19時) (
レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いです更新頑張って下さい (2021年8月29日 18時) (レス) id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
そす(プロフ) - 鼓舞の言葉が胸に染み渡りました。沢山の応援コメントに感謝の気持ちでいっぱいです、ありがとうございます。 (2021年8月26日 9時) (レス) id: 4547e6e600 (このIDを非表示/違反報告)
- 投稿、読みました。私は作者様のつくる作品が大好きです！！いつまでも更新待ちます、体を壊さないように気をつけてください！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: 4299f9747a (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - こんな神作品に低評価なんて信じられません…。落ち込むとは思いますが、気にしすぎないようにしてください。作者様は神です( ・∀・)ｂ！！ 深夜にすみませんm(__)m (2021年8月26日 0時) (レス) id: 5f499357d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そす
| 作成日時：2021年8月21日 15時
