【ＷＴ】生き残ってしまった少女は…

使用人８ ページ9

〈泊めてくださってありがとうございます。
一旦家に帰ります。A〉



そう紙の切れ端に書いて隊室を出ます。

そろそろ家に帰らないとお父さんとお母さんの機嫌が悪くなると思います。

この後、家に帰ったら洗濯を回してその間に朝食と昼ご飯を作っておかないとですね…

あとは、今日も昨日と同じ時間に防衛任務入れているからお父さんとお母さんのお酒のおつまみと…

お兄さんの夕飯ですね…

好きなものでも作っておきましょう。

玄関の鍵をそっと開け、家に入ります。

良かった…

まだ寝ています…

なるべく音を立てない様に洗濯物を回収して洗濯を回す。

前に、起こしてしまった時は大変でしたから…

洗濯を回している間に今日の朝食、昼ご飯、夕飯とおつまみを作ります。

勿論、私の分なんてありません。

私には食べるなんて事許されていませんから。

家でやる事を全て終えたら私はシャワーを浴びてすぐに制服へ着替えます。

髪を乾かして学校に向かう為に少し早く家を出る事にしました。

まだ、目のアザは残っていますから眼帯は外せません。

もしも、こんな世界が無くなったら…

なんて考えた事もありますけど、もう考える事は辞めています。

だって、考えた所で変わりませんし。

それなら、考えるだけ無駄です。

この家庭を壊してしまった私が全部悪いのですから。

働かない両親は悪くないです。

学校に行かないお兄さんは悪くないです。

全部、私が悪いのです。

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