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4.
「俺寝るから、じゃ」
「あ、おやすみ…」
手で「さっさと行け」と示した登坂くんはまた寝に入り、俺も屋上を出た。
5時間目の10分前に2Bに戻れば、先程までのすっきりとした心がまたどんよりと沈んで行くように息苦しい雰囲気が俺を包んだ。
ーこれは、登坂くんには合わないよなぁ…。
「今市くん、昼にどこに行こうと君の勝手だけど…今度から授業の15分前には来てもらわないと困るから」
そう言ったのは、クラス委員だと紹介された男子。
さすが進学校の2年万年次席クラス。A組へ少しでも近付こうと必死だ。
ーでもこういうのって大体10分前が適当な感じじゃないの？
「あ、ごめん…」
「次から気を付けてくれよ」
ー刺々しい…。
きっと彼が登坂くんの事を知ったらあまりの緩さに気絶してしまうだろう。いや、それか怒鳴り散らす。
ーそれでもきっと、登坂くんはあの飄々とした振る舞いで論破して見せるんだろうな。俺みたいにただ謝ることしかできない、なんて事は少なくともない。
「ったく…なんで僕のクラスにこんな奴が…」
ー聞こえてるぞ、クラス委員。
なんて言えず、自席に座り5時間目の準備をする。
もちろん自分のネクタイやら髭やらのちょっとした校則違反は直す気はないし、多分ここはテストで点さえ取ればなんとでもなるんだろう。
「起立」
そして多分俺は、このクラスの…。
「礼、お願いします」
『お願いします』
誰よりも頭が良い、自信がある。
着席と同時に数学の教科書を開く。
「そしてこの問題はこの公式を…っおい！今市！」
先生の怒鳴り声が、俺に向く。
ーまあ、そうだよなぁ…。
「ノートを取れ！なめてるのか！」
「えっと…俺ノート取らないタイプなんで…すみません」
そう、俺はノートを取れば取る程頭に入らない、少し特殊なタイプ。
ただ今までこれで来たから、今更ノートを取れなんて言われても逆に困る。
ーまたやっちゃった…これで俺結構反感買うんだよなぁ…。
ーでも取れないよ今更。
前の学校でもこれを言うと、クラスメイトから少し反感を買った。
ただそんな事も気にせずに仲良くしてくれてた友達も多く、孤立せずに済んでいた。
ーここでは、そんな良い人いないだろうな。
「なんだよあいつ…」
「転校生のくせに調子乗りやがって…」
「うちのレベルなめてんのかよ」
やっぱり隠す気もない避難が集中。
そんなにノートを取る事が大層な事なんだろうか。
「…まあいい」
「…すみません」
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春山さつき(プロフ) - おりうさん» めちゃめちゃかっこいいです。 (2017年6月1日 8時) (
レス) id: a63d899ffa (このIDを非表示/違反報告)
おりう - 春山、格好いいですよね(о´∀`о) (2017年5月31日 22時) (レス) id: 2d09c476d9 (このIDを非表示/違反報告)
春山さつき(プロフ) - おりうさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2017年5月31日 9時) (レス) id: a63d899ffa (このIDを非表示/違反報告)
おりう - この先の展開が楽しみです(^w^)頑張って下さい！ (2017年5月30日 21時) (レス) id: 2d09c476d9 (このIDを非表示/違反報告)
春山さつき(プロフ) - おりうさん» 全くもって同意です。共感してもらえると嬉しいです。 (2017年5月29日 17時) (レス) id: a63d899ffa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春山さつき | 作成日時：2017年5月15日 11時
