Ep.26 ページ26
龍輝「たしかに俺は、陸と話して来いって言った。でもそれは、陸がお前のためにずっと働いていたからだ。お礼を言うように俺はお前を陸の元に連れていった。でもな…もし、陸がお前のために働かなかったら、俺は一生お前と陸を近づけないつもりだった。」
A「は?」
龍輝「お前と陸の住む世界が違うって思ってたからだ。陸とともに人生を歩めばお前は陸の熱烈なファンからのバッシングを受けて、精神的に病むと思った。お前から笑顔が消えると思った。だから、陸とお前は住む世界が違うって諦めさせようと思ってた。お前には幸せになって欲しいから。」
幸せになって欲しい?
A「私は、RIKUさんのファンからバッシングを受けてもなんとも思わないよ。だって、RIKUさんのことが好きだからっ。私の事幸せになって欲しいって思うなら…邪魔しないでよっ」
フルフルと首を横に振る兄ちゃん。
龍輝「今は訳が違う。今までは陸がお前と違う世界の人間だった。でも、今はお前が陸と違う人間なんだよ。」
A「それって…この足のこと?」
龍輝「そうだ。足が動かないってことはどれだけ深刻なことかお前は分かってるだろ?どれだけ痛い目を向けられたかお前も分かってるだろ。お前が陸と一緒にいれば…陸もお前と同じ目を向けられる。陸のことを傷つけることになるんだぞ?それでもいいのか?」
分かってた。
自分とRIKUさんが一緒にいれば…RIKUさんまでも傷つけてしまうって。
言われなくても分かってた。
だけど、私にはRIKUさんがいないとダメだって思ってしまった。
自分勝手だけど、RIKUさんを傷つけてしまってまでもRIKUさんと一緒にいたいって。
RIKUさんから笑顔が消えてしまっても、私がまた笑顔にできるって…思ってしまっていた。
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作者名:みゅみゅ | 作成日時:2020年10月17日 10時