・ ページ49
出〈……つまり途中からAと連絡取ってたってわけ?〉
『そうなるね』
出〈はぁぁ、……Aからの連絡ならいつでも歓迎だっつーのにわざわざ槍バカなんか通して……〉
グチグチと文句を垂れる彼はきっと頭を抱えているに違いない。想像に易い
米「今回は俺通さなきゃいけなかったんだから文句言うなよ〜」
出〈は?なにどう言うこと?〉
『……いやね、私が米屋と居る時の出水の素の感じが1番好きって言ったら変わってくれたの。出水って私相手じゃあーゆー態度取ってくれないじゃん』
出〈す、すき?……え、ま?〉
相変わらず忙しい情緒に米屋と顔を見合わせて笑うが、未だ彼は“好き”の余韻に浸っているようで、スマホから多すぎる“す”とえ?と言う疑問が聞こえる
米「俺とセットだからんな、調子乗んなよw」
出〈まさかのニコイチ?〉
『うん』
出〈終わり〉
出水の反応があまりにも幼くて、湧いてはいけない母性みたいな物を感じ始め、再び米屋と笑い転げると
ヴィと隊室の扉が開く
『……ごめん隊長来たからそろそろ切るね』
出〈はぁ!?〉
米「じゃーな弾バカ〜いい夢見ろよ〜」
出〈おい待てっ_____〉
プツ
何か言いかけた出水の言葉を無視して無理やり終わらせる
先程まで眠いを連呼していたはずなのに通話の切れた米屋のトークルームに文句を送る体力はまだあったらしい
止まない通知に今度は米屋がめんどくさくなり、通知を切ってスマホを手放す
秀「……珍しいな」
『そう?たまにはいいじゃん』
正直何に対して“珍しい”と言われているのか分からなかったが
米屋と悪ふざけをしていること
米屋とソファに座っていること
のどちらかであり、どちらにも米屋が関わっているのでそれらしい答えで返す
『ね、米屋。あっち向いてホイやろ』
米 「なんでだよwww」
『水欲しくなったから私が勝ったら行ってきて。逆に負けたら米屋の分も買ってくる』
ちなみにジャンケンにしないのは1発で勝負が決まるのが嫌だから
静か〜な隊室に呑気なあっち向いてホイの掛け声が4、5回響いた後_____
『……あ』
米 「俺の勝ち〜」
普通に負けた
『…じゃ行ってくる。何飲みたい?』
米「いやいいよ。着いてくわ」
『やさじゃん』
……たまにはさ、
『(米屋とふざけるのもいいね)』
・
「(Aの事、独占してよくね?)」
『「(ね、/なぁ、秀次?)」』
108人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:八月蝶 | 作成日時:2023年3月16日 16時