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奈「俺のこと分かるか?」


そして彼は彼で確信犯であった。

持ち前の顔の良さを利用して柔らかく微笑みながらAの頭をポンポンする奈良坂は知能が低下した彼女に“それらしい事”を言わせようとしていたのだ



幼女を抱き抱える隊長

養子縁組を狙うオペレーター

名前呼びに玉砕した槍使い

普通に自分を覚えていた事が嬉しかったメガネ


4名が固唾を呑んで見守る中、
彼女はキョトンとしながら首を傾げた




『……だぁれ?』

古 「……え?」

『わたしっ、しらない』










フルフルと首を横に振って三輪の首に巻きついた彼女に“奈良坂透”と言う人物の記憶は無かったようだ







奈 「…A?」

『しゅーじ、だれ…?』

秀「知らなくて良い奴だ」

奈「おい」




若干有頂天な隊長を批難する声に覇気がないのは彼が大きく傷ついてる証拠だった。

____が、Aは素で奈良坂の心を粉砕し続けた女だ。幼児になった今、奈良坂の悲しみを汲み取れなんて無謀に等しい






月「このままでも十分すぎる程可愛いけれど、戻さないと大問題よね、」

古「トリガーを起動させた時に幼児かしたって事はトリガーバグか何かですかね」

秀「……開発室か」



望みは薄い。
けれど彼女が戻らない事には彼等の半数以上が失恋するカオスになる。


意を決してボーダーのタヌキの元に向かう彼らは宛ら昔話の桃○郎のようであった

















「「「ェ」」」



驚嘆の声を被せて動きを止めたのはAの保護者達では無く____




片「……三輪の隠し子?」

秀「ふざけるな断じて違う」

嵐「……月見?」

月「やめて頂戴。違うわよ」




つい先程防衛任務を終えたばかりの嵐山隊、片桐隊の10名

隠し子として疑われる事に嫌悪感を抱く2人に反して、三輪が抱き抱える幼女は目の前の集団を凝視していた。




『……、?ぁ!ゆっき!』

一「ん?……え、Aちゃんじゃん!!!!!」






「「「……は?」」」







『ゆっき!ゆっき!』

一「そうだよ〜俺、雪〜!!ちっちゃくなっちゃった?可愛いね!!」





手を伸ばしたAを三輪から受け取り、あやす一条に周囲は絶句した






片「ゆき、まる…?」

一「ん〜?」

結「その子がAちゃんな訳、」






気でも狂ったか。と言いたげな幼なじみにケロッと笑い返す一条がそこに居た







一「Aちゃんだよ?何でわかんないの?」




そして三輪達は思った。

___なぜ分かる、と

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作者名:八月蝶 | 作成日時:2023年3月16日 16時

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