三輪隊の6人目__SideStory2 (ページ35)

今日:13 hit、昨日:9 hit、合計:17,778 hit

・ページ35

最高気温38℃の猛暑日

私たち(の1部)は海に来ていた。

出水の発案で海行く事になったのはいいけれど、まずはシフトの休日を合わせようと言うことに。

けどよく考えて欲しい。
オペを含め高校2年生の隊員がいる部隊全員で非番を合わせることの現実味の無さ。

A級なんて全部隊アウトだし
B級も東隊、王子隊、柿崎隊、鈴鳴第一ぐらいしか出勤出来ない。

結果的に非番獲得に成功した運の良い部隊だけが海に来ることになった

三輪隊4名
出水、辻、片桐、隠岐、佐伯、里見
綾辻、氷見、結束、細井、仁礼

『……歌歩たんが居ない』

綾｢風間さんが引き受けちゃったんだって｣

結｢あーらら｣

女の子が6人

細｢おい隠岐｣

隠｢えぇなにぃ、｣

細｢見てんのバレてんで。気色悪いからはよやめ｣

対して男子が9人とか狂ってる

出｢……暑くないの？｣

『暑いよ』

出｢ぬ、ぬ、脱がねぇの…？それ｣

それ、とは私が羽織っているパーカーの事だろう。

かなりオーバーサイズの白いパーカーを首元まで締め切ったこの姿は誰がどう見ても暑い。熱中症で倒れる。

……けどまぁ

『脱ぐ予定は無いかな』

出｢ェ。…海入んねーの？｣

『うん』

え？？？
と顔が絶望で染まる出水。

何となくね、目的はそれだろうと思ってたよ。

憐れみの視線を投げかけた刹那遠くから明るく楽しげな声が響く

仁｢お前ら早く来いよー！！！｣

米｢弾バカ、佐伯おせーぞ！！｣

仁｢三輪逃げるな！！！｣

秀｢はぁ！？おい！！！｣

『……ほら行ってきな。私は木陰で見守ってるからさ』

出｢っ、｣

楽しんでおいで。と放心する出水を置いてその場から離れて木陰へ向かう。

体感温度はほぼ誤差だけど、日差しが隠れて眩しくない分日向よりは過ごしやすいかも。

そんなことをぼんやり考えながら海辺の方を眺めると主に米屋と佐伯と光がはしゃぎまくり、巻き添えを食らったであろう秀次が渋々と言った表情で手綱を握っているよう

別の所では新と透と隠岐の顔面無双組が浮き輪で浮いていたり、女子たちが水をかけあっていたり

その様子をスマホに写し、数枚写真を撮ると不意にレンズの向こうの人と目が合った気がした

＿＿＿＿＿“水も滴るいい男”、ねぇ

……何かやだな

｢何が？｣

『ひぃぃぃいい！？』

突如背後から聞こえた声に、頬に伝わる冷感

後ろを振り返ると手にかき氷を持った片桐がいた