413話 ページ16
｢やっぱAちゃんもアルゼンチン連れてくんだから！｣とそう言って搭乗口に私の手を引いて向かおうとする及川さんを全力で止めにかかる岩泉さんが｢てめぇいい加減にしやがれ｣と怒っていた
松｢Aちゃん、振るなら今だよ｣
花｢こんなめんどくせぇ奴やめて俺に乗り換えなよ｣
岩｢望月、殴るなら俺がやってやる｣
及｢は？！｣
3人が及川さんを止めながら私にそう言う彼らを見て笑ってしまった
あ｢私には及川さんしかいません。なので、ずっと及川さん一筋です｣
にこっと笑いかければ及川さんが私に抱きついて｢なんでそーゆーかわいいこと言っちゃうの｣と泣きそうになっていた
及｢俺、Aちゃんに渡したい物があるんだ｣
そう言って及川さんが｢目、つぶって｣と言うから私は瞑った
首にひやりとした感覚にビックリしたけど、首に何かを付けてくれたというのはわかった
及｢Aちゃん、目開けていいよ｣
目を開けて首元のネックレスに目を向けた
あ｢！…これって｣
及｢俺からのプレゼントだよ｣
及川さんがくれたそのネックレスはペアネックレスで、ゴールドピンクの小さなハートの形をしていてピンクのダイヤがついているネックレスだった
及｢及川さんのネックレスもハートなんだよ｣
及川さんが既につけていたネックレスを見ると丁度、及川さんのハートの中に私の付けてるネックレスを照らし合わせることができる素敵なペアネックレスだった
あ｢…っ、嬉しいです｣
｢ありがとうございます｣と、嬉しすぎて及川さんにぎゅっと抱きついてしまった
及｢俺がいなくてもこのネックレスをみて俺を思い出して｣
｢俺はこのネックレスずっと身につけてるから｣と私の頭を撫でてくれた
花｢何この幸せ溢れるカップル｣
松｢見せつけてくれるよね〜｣
岩｢じゃあ後はお前ら2人で楽しめよな｣
｢俺は帰る｣と言って出口の方向に行く岩泉さんの後に花巻さんも｢俺も帰るわ｣と言って帰り出す花巻さん
松｢及川、お前…手放すなよ｣
及｢当たり前｣
松｢ふっ…じゃあ俺も帰るな｣
及｢来てくれてありがと｣
松｢おーう｣
そう言って岩泉さん達は帰って行った。
及｢じゃあ…そろそろ行くね｣
時計を見るとそろそろ及川さんの搭乗時間だった
あ｢…はい｣
及｢泣くの我慢してるの？｣
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作者名：もも | 作成日時：2024年3月30日 23時
