俺に落ちるまで 【及川 徹】

23話 ページ24

Aちゃんに手を握られた俺は今悶絶している。
だって、だって、俺に全然興味無さそうで落ちそうにないAちゃんが必死に俺の手をぎゅって、

ぎゅって、握ってる…

やばい…俺の心臓めっちゃどくんどくんしてるかも



必死にAちゃんの可愛さに耐えながらこの場をどうにかしないとと考えていた俺だった


岩｢何かあいつ嬉しそうな顔してねぇか｣

花｢そりゃ愛しのAちゃんに抱きついてんだからな｣

松｢の割にはポーカーフェイス保ってんのな｣

花｢あいつの心情知りてぇわ｣

岩｢めんどくせぇから知りたくもねぇな｣

松｢お、耳赤くなってんぞあいつ｣

花｢まじか、意外とピュアなんだな｣

岩｢お前らそこら辺にしとけよ｣



傍で見守っているはずの3人は何故か楽しんでいた


内｢そう、折れたのっ｣


及｢へぇ…｣

さきちゃんの足をよく見ると折れている形跡は見当たらなかった。
もし折れているなら両足で立てるはずがない、それに痛くて座り込んでいるレベル。


及｢折れてるなら今立っていられるはずないでしょ｣

あ｢！｣



Aちゃんが俺の方に勢いよく顔を上げて泣きそうな顔をしていた


及｢え？！ごめんっ、俺何かした？！もしかして強く抱き締めてた？！｣

あ｢ち、違います…何かその、嬉しくて｣

多分俺が来なかったらAちゃんが責められて最悪な状況になっていたかもしれないと思ったのか、誰にも助けを言えなかったAちゃんを俺が助けに行ったから安心してほっとしてしまったAちゃん。


及｢そ、そっか、それなら良いんだけど｣

あ｢あの、及川さんすみません…｣

後ろから抱きしめられているAちゃんが俺の腕からするりと抜けて、さきちゃんの目の前まで近づいて行った



花｢お、意外な展開｣

松｢普通はスーパーヒーロー及川がAちゃんを助けて、胸きゅんっとかっていう展開を想像をしてたわ俺｣

花｢Aちゃんは自分を貫き通すタイプだね｣

松｢あれは時間かかんぞスーパーヒーロー｣

花｢落とす方も落とされる方も大変だな｣

松｢平気だろ、スーパーヒーローだし｣

花｢次回、スーパーヒーロー！及川くんは、気になるあの子を落とせるのか？！乞うご期待！｣

松｢ぷはっ、やめろお前俺の腹筋墓送りにする気かよっ、でもめっちゃ気になるわそれ｣


岩｢おい、及川こっち見てんぞ｣




俺に助けに行けとか言っときながらまっつんとマッキーはめっちゃ爆笑してるし、岩ちゃんは俺は知らん顔してるし、

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