俺に落ちるまで 【及川 徹】

21話 ページ22

及川side

今日の朝練で、いつものように俺のイケメンスマイルを輝かせていたら岩ちゃんに案の定ボールを飛ばされて危うく、及川さんの整った顔が福笑いになる所だったけど、何とか避ける事ができた俺はルンルン気分で鼻歌を歌っていた。


及｢さぁ！今日の朝練はここまで！また、午後も頑張ろうね！｣

とチームメイト達に星を飛ばすような笑顔を向けると国見ちゃんに顔を逸らされたのは言うまでもなかった


岩｢おいクソ川、早くしろ｣

制服に着替え終えた岩ちゃんが先にクラスへと行こうとしていた

及｢あ、岩ちゃん待ってよぉ〜！｣

もう…幼なじみの俺を先に置いていくとか酷くない？俺が居ないと寂しがりやな岩ちゃんのくせにっ！と思いながら着替えを終わらせ、岩ちゃんと並んで教室へ向かった。




花｢松川くん、松川くん｣

松｢何だい？花巻くん｣


岩泉達を置いて先にクラスへと向かっていた花巻と松川は購買を通り過ぎようとしたがAが誰かと話しているところを見かけて立ち止まり、2人に見つからないように会話を聞いていた

花｢あれってAちゃん…だよな？｣

松｢おー…Aちゃんだわ｣



あ｢ぶつかったのはほんとにごめんなさい。だけど、ぶつかっただけで足が折れる事はありません。現に貴方は立っています。なのにも関わらず骨折れたかもって…バカにも程がありません？｣


花｢ぶはっ…Aちゃん言うねぇ｣

松｢大人しそうに見えてああいうこと言っちゃう子なのね｣


丁度その時、岩泉と及川がヒソヒソと2人の会話を見ている所へやってきた

及｢ちょっと、何俺たちのこと置いてってそんなとこで隠れてんのさ｣

花｢ちょ、ばっかお前声でけぇんだよ｣

岩｢予鈴なっちまうぞ｣

松｢岩泉くん、しーっ。｣

岩ちゃんと自分達のクラスに向かおうとしてたら俺たちを置いてったマッキー達が隠れて誰かを見ている視線を岩ちゃんと俺も見てみた


及｢えっ、あれって…｣

岩｢望月か…？｣


花｢なんか揉めてるっぽい｣

松｢Aちゃん負けじと反抗してるのやばい｣


俺と岩ちゃんとまっつんとマッキーで図体のでかすぎる俺たちはAちゃんと俺と同じクラスの内海さきちゃんとの会話を見る事にした


岩｢お前見てねぇで助けに行けよ｣

及｢助けに行きたいけど、何であんなことになったか俺見てないから無理でしょ｣

松｢内海、ぶつかって足折れたとか言ってるけど…見る限りAちゃんの言う通り、あいつ立ってんぞ｣

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