勿忘草の丘 ２.【オリジナル長編物語】

82話 魔力を創造する力 ページ37

現在、私達は庭の石に座って一矢達を待っている。

現在の時刻は９時５６分。待つ間、私はアレンとある事を語っていた。

私が持つ元々の魔力を取り戻すために、群青色の塊を溶かしていたのを覚えているだろか。

正八面体の、あの群青色のヤツである。

このような魔力の塊には様々な種類があり、その力で生命を作り出すもの、体の魔力を抜いて保

存するものなどがある。勿論、形も作り上げた人の気分による。

しかし、前者の"生命を作り出す"ものは例外だ。これはつけられた人によって変わる。

例えば、私が人形を作って生命の魔力の塊をつけたとする。すると、人形につけられた塊は姿形

を変え、自分の色になる。作った人にもよるそうだが、大体はつけられた人による。

生命を作り出す塊は、強力な攻撃魔法と同じくらい体力を使う。アレン曰く、百合亜さんも七歳

の頃に二つ、十四歳の頃に一つ、作った事があるらしい。はじめの二つはある石をベースに作っ

たためかあまり体力の消費は少なかったそうだが、最後の一つはベースの石が小さくてほとんど

を生命の塊を作る魔法でやったそうだ。その後二週間、百合亜さんは疲労で寝込んだという。



「まぁ、百合亜さんは元々体力が無かったみたいで……」

「うん。座学の方が強そうだよね」

「雷華さんの身体能力と百合亜さんの頭脳を足して割った人間がいたら最強だよ」

「雷華さんが男の人だったら完璧なのに」

「う、うん…… それ、百合亜さんの前で言ったらどうなるのかな」



もしも、百合亜さんに性別を転換する魔法が使えるなら、一度試してみてほしいと思う。日之影

家の三姉妹はお菓子作りと裁縫の他に調合が趣味であり、たまに世羅とロックさんと雷華さんが

実験台にされる事もあるらしい。特に、特殊型で生命力が凄い世羅が。

私は特殊型の三人の事をアレンから聞いていた。世羅はベニテングタケを食べた程度では死なな

いという。カエンタケでも無事。

食べても呻いた後に数秒で復活するから、実験台にされるのも仕方ないというわけだ。

百合亜さんが実験前に危険な毒があるかどうかを調べてくれるだけ幸いだと思うしかない。



世羅がベニテングタケを食べた時点で疑問が残るが。



まぁ、薬は小さくなったり獣になったりした後、１０分程で戻るらしい。

百合亜さんが半ば付き合わされてるだけのように見えるのは私とアレンだけだろうか。

なんだか、魔法って色んな種類があるんだなって。なーって。

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ラッキーカラー

あずきいろ

キャラの最近つぶやき【２.】編

雷華 「最近暇すぎて百合亜の人形で寅と遊びだす夕食後の自由時間。」

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