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204話 予想外の年齢 ページ24

私達が昼食を食べ終えてから、約30分経つ。

現在の時刻は午後2時すぎ。ようやく二人が帰ってきたのだ。

さっきまでは途中で寝てしまったり、アイビーにはぐらかされたりしたが、もう大丈夫。

白状してもらおうではないか、チミ達の年齢を。



「え、俺達の歳ですかー? 俺は29ですよー」

「私は28です」

「なんですって? そんなのもうすぐ三十路じゃない、貴方達ってそんなに老けてたの!?」

「……やはり、周りからは若く見られやすいようだな」



正直、バトラーさんとさほど変わらない年齢だ思っていたのだが、予想を遥かに上回る結果に終

わった。まさか8つ9つ違うとは。部屋にがテディベアがあるグリント兄さんもびっくり。

15以上歳の離れた新米王女に、ここまで親切にしていただけるだなんて。大変申し訳ない。

ちょっと謝りたい気持ちなのだが、今のところ私はこの国の王女。あと数時間後には普通の新米

魔法使いに戻る事になるけれど、それまでは王女の威厳を保っていてくださいとアイビーに言わ

れてしまった。後でちゃんと謝ろう。



「今更ですが、サミダレとは故郷を追われた"後"に出会った者同士。一応同郷ではありますが、

外へ出てしばらくするまでは彼と面識がないため、幼馴染などの関係ではありません」

「同郷ということ以外は、詳しい出身地も知らないんですよー」

「まぁ、あの故郷自体が広かったせいでもあるが…… 少なくとも、サイネリアやアルメリアより

は広い国だったぞ。そして、もっと神秘的な場所だった」

「へぇ、そこまで言われると1回見てみたくなるわね。貴方達の故郷ってヤツを」



故郷の自慢を聞かされたところで、ちょっと他のことを考える。

この世界には致命的なレベルで魔法使いが減少しており、跡継ぎを作る為に私達を魔法使いにし

たのだろう。実際アレンもそう言っていただろうし、それはもう良いのだ。

私が連れ去られてお仕事が滅茶苦茶になってしまったことは、まぁ………

昨日のお風呂のアレン曰く、「仕事は紗羅さん達がすぐにやってくれたよー!」ということで、

もう心配はいらないだろう。本当にごめん。

まぁ私が戻った後は、カエイ達と一緒に故郷の再建をすることになりそうだ。

今のところ、百合亜さん達が滅びた故郷を知っているのかも分からないが。

リファ達には悪いけど、私はもといた場所へ戻らなくてはいけないし。



たった3日の不思議な生活が、幕を閉じるのか。

205話 王女達を残して→←203話 故郷と血筋


ラッキーカラー

あずきいろ

4. までのキャラが扱える楽器をご紹介!《共通点も考え中》

シネラ:???…… まさかのオリジナル楽器です。ネタバレになりかねないので???状態。


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設定タグ:シリアス , 魔法 , 恋愛   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:さやや | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8211/  
作成日時:2017年8月12日 22時

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