5話 新たな出会い ページ6
「ふーっ、ふーっ」
「ゾム、何かして欲しい事あったら言ってな？」
「おん、今は大丈夫、や」
「ロボロ、とりあえずぬるま湯とタオル用意しといて」
「わかった」
ロボロがキッチンに向かう。
「…Aっ、添い寝、してくれへん？」
「あぁ、全然良いよ」
そう言って、俺は布団に潜り込む。てかめっちゃ暑くね？
「持ってきたで〜」
「ありがと、ゾムが添い寝して欲しいって言うたから添い寝してやっとるわ」
「そっか…ん？玄関の辺りから何か音するで？とりあえず俺見に行くわ」
「あ、ありがとロボロ」
「こんくらいええんや」
ロボロが玄関に行く。
「ちょ…お、A！ちょっと来て！」
「どうしたロボロ！…って猫？」
「猫みたいやな。とりあえず腹減ってると思うから飯やっといたらええと思う…もしかしたら俺らと同じかもしれん、猫やし」
「そうするわ」
俺はキッチンに向かい、ささみを取り出し、細かくほぐす。玄関に戻り、猫にあげる。
「にゃん」
半分を食べて、あとは口を付けなかった。ゾムとロボロとは違い、かなり少食らしい。
見た感じはペルシャ猫だ。金色の長毛に、紅い目が、とても綺麗。
「みゃぁん」
鳴いたかと思えば、一瞬にして姿が変わり、人間の姿になった。
「あ、ささみ、美味しかったゾ」
とても低い声。
「名前…なんて言うんです…か」
思わず声が小さくなってしまった。
「俺はグルッペン･フューラーだ。グルッペンでも、好きに呼んでくれ」
「そうですか…ありがとうございます、俺、Aって言います」
「そうか、いい名前だな。それはそうと、A、落ち着いているな。皆俺を見たら大体驚くんだが」
「あ、うちには貴方の他にも居るんですよ。なので慣れました」
「あ、そういう事か、分かったゾ」
「ゾムとロボロっていうんす」
「会わせてくれ、」
「あ、いいっすよ。ゾム、ロボロ！来て！」
「はーい」
ゾムは、布団にくるまりながら来た。
「…ゾム君とロボロ君じゃないか。」
「…え？知ってるんすか？俺たちの事」
「知ってるも何も、ゾム君とロボロ君はこっちに来る前は私と知り合いだったんだよ」
「「「えぇぇぇえええええ！」」」
「まあ、私以外にも居るんだけどいつ到着するのかは分からないのだよ…あ、ちなみに私達を含め14人居るんだ」
「多くね？」
「そのうちの2人は来るかどうか分からないけどね」
「そうなのか…」
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作者名：魔夜 | 作成日時：2021年2月17日 7時
