貴女に惚れた25 ページ28
パチリ、と目を開ける。むっくりと起き上がれば、少年が口をパクパクさせて俺を見ていた。
「なん…あんた、今…死んで…」
「死んで生き返った訳じゃない。勘違いするな」
傷が消えているのを確認しながら、立ち上がった。…この服はもう駄目だな、血が取れそうに無い。ああ、与謝野女医に頂いた首飾りは無事だ。良かった。
「どう云う事だ?」
「俺の異能だ。貴様もその土塊を動かしていただろう」
そう云って、銃を持つ人影を指差す。近くでよく見たら全て土人形だった。かなりの数が居たから、歳の割に異能の
俺の異能、『亡国の音』は簡単に云えば回復能力だ。瀕死の重傷に陥った場合にのみ、自身を回復する。首と胴を斬り離しでもしない限り、死ぬ事は無いだろうな。
発動すると鴉の羽根が出てくるのは未だに謎だが。
「さて、事件の全容だったな」
「…そうだ!早く教えてくれ!」
少年のその言葉が気に障る。ずっと思っていた事だが、こいつは歳上に対する礼儀がまるでなってない。叩き直す必要があるな。
「…小僧、人にものを頼む時の態度を教わらなかったのか?」
「っ!………お、教えて下さい…お願い、します」
何だ、敬語が使えん訳では無いのか。最初からそうして居れば良いものを。
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Asterisk@あーちゃん(プロフ) - 『鳳』って、与謝野晶子女史の旧姓ですよね!! (2019年5月14日 22時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
Asterisk@あーちゃん(プロフ) - コメント失礼致します。凄いです、こんな小説を探していました…!主人公が鉄幹さんなんて、凄く素敵です!! (2019年5月14日 22時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
藍斗(プロフ) - 続編希望です! (2018年7月30日 10時) (レス) id: 2f591e73cb (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 1 (2018年7月27日 17時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 1 (2018年7月27日 13時) (レス) id: 6ed63001fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペンギン屋 | 作成日時:2018年7月9日 23時