ボクはキミをえらんだから…８（yu-ta）

ウィークディは俺の部屋 ページ26

裕太『ただいま〜ｯ…』


４月
学校の先生だったAが
また学生に戻った…



そしてそれに伴い
俺のマンションからAが大学に通う…



ムフフｯ…

Aの住んでるアパートは
大学に通うには交通の便が悪くて


だから俺から提案したんだ…



俺のマンションは元々Aが
大学通いやすいように借りた所


最後まで渋っていたAは


「基本は自分のアパートだからｯ…」


何て言うけど


裕太『分かってますって…ﾊﾊﾊｯ…』


何とか言いくるめて…イヤ
納得の上決めた事だから〜


そして
ウィークディは俺の部屋にいるんだ



「おかえり〜もう直ぐご飯できるから先
お風呂入ってて」


裕太『分かったｯ…』


湯船に浸かりながらニヤニヤが止まらない


だって昔みたいに部屋に帰ったら

Aが「おかえり〜」って

言ってくれるんだよ




風呂をあがると
テーブルには俺の大好物ばかり並んでる


でも以前とひとつ違うのが


「裕太君は？一口飲む？」


そう…晩酌があるんだ


そして
ビールが入ったAは饒舌になって


色んな事を話してくれる


裕太『そう言えば最近…
過呼吸大丈夫、だよね？』


最後に起きたのが俺の誕生日
翔子さんの事勘違いしての時


「うんｯ…

実はね、昨年私のクラスの子をサポートしてくださっていた特別支援の先生のお陰かな？」


裕太『サポートの先生？』


「そうなのｯ…その先生の前で一度過呼吸を起こしたことがあって

その時ご自身の体験談とか話してくださって

私もいつまでもくよくよしてちゃダメなんだって思えたの…」


裕太『何？体験談て？』


「あのね…その先生もお子さん亡くされた経験があったの…
その時のお話を熱心に聞かせてくれて

いつまでも立ち止まっていては
ダメなんだなぁって

そう前向きになれたの…」


裕太『そうだったんだｯ…
素敵な出逢いができて良かったね』


「うんｯ…で、
その先生のお仕事に対する姿勢や

子供達との向き合いかたを見ていて
私も特別支援の勉強をしたいって思ったの」


裕太『そっかｯ…
しっかり勉強しないとね』


と言うか
話ながらもガンガンすすんでるような


いくら350缶でも二本とか飲んだらさｯ…


裕太『そろそろビールじゃなくて
ご飯食べたら？』


って言うんだけど


「大丈夫大丈夫ｯ…」


ホント大丈夫かｯ…

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