第五章第二話 ページ32
それからキルアには変化がなく、普通だったためそのまま歩いていると街が見えてきた。
街につくと懸賞の街、アントキバへようこそと書かれている垂れ幕が私達を迎える。
さすが懸賞の街、街の壁にはいろんな商品の書いた紙が貼ってある。
「キルア！A！あれ！」
ゴンの指差す方向を見ると月例大会の行事表があった。
街の人に今が何月か聞いてみると現実と同じで九月十一日らしい。
毎月十五日に開催され、今月は真実の剣。
「四日後だけど参加する？」
「当然。ジャンケンなら誰でもチャンスあるからな。」
「んじゃー、待つ間いろんな懸賞に挑戦してみないと！ね！」
★
「いや、いろんな懸賞とは言ったけどさ....二人とも。」
二人は目の前の物を見ても何とも思わないのか寧ろ目を輝かせている。
「お姉さん、大食いはさすがに無理よ。」
そう、目の前には大盛、いや、特盛？のスパゲッティが三皿。一人一皿ずつだ。
しかもこの量を三十分以内って....
胃袋死んじゃう。
店主のスタートという声にゴンとキルアはスパゲッティを口の中にほりこんですすっていく。
ええい！こうなったらやけくそ！と私もパクッと一口。
あ、美味しい。
食べてる間にゴンが店主にゲームの事について聞いてみるが「何だそりゃ？」と教えてくれない。
特定の質問にしか答えられないキャラなんだとか。
しかも二人とも十分代でスパゲッティを完食。
「はーい、お姉さん時間ギレネ！」
半分は頑張った。頑張ったけど無理でした。
ガクリと肩を落とすがゴンとキルアが完食してくれたから賞品あるしいいかとふくれたお腹をおさえながらお水を少し飲む。
「胃袋小さすぎんだろ。」
「いや、二人が異常なんだって。気づいてくれ。」
店主はガルガイダーを二枚持ってくるとカードの説明をしてくれる。
説明が終わると私はお財布からお金を取り出して店主に渡したが、店主はさっきまでの笑顔から一変、真顔になり、「何それ？」と言って突き返す。
そして店主はお金の絵柄がかかれたカードを取り出してこれしか使えないと言ってきたのだ。
「....マジ？」
「カードで。」
私達は冷や汗をかきながら顔を見合わせてあえると店主は携帯をおもむろに取り出して電話しようとする。
「もしもしケーサツあるか？」
「あー！！ごめんなさい！！待って！！！」
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2019年9月16日 17時
