狩られる者。② (ページ8)

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第二章第十六話ページ8

すると顔を真っ赤にしたキルアは私の手を払いのける。

「っ～～！！それより！俺がいなかったときのこと聞かせてくれよ！」

「オーケーオーケー！まずはゴンがねー....」

私はすべて話した。
ゴンがイルミに怒ったこと。
レオリオが最初に一の扉を開けたこと。
イルミにつれさられたこと。

もー、嘘偽りなくね。

「え、イル兄と結婚！？」

「焦ったよ....あれはもう....ほんと。」

あははと笑う私。

「....へぇ、」

「年が近いとか何とかでね～。」

「あ、そっか、Aって顔のわりにはババアだもんな」

思わずデコピン。
私のデコピンを、なめるんじゃないぞ。

「いてぇ！！」

「だまらっしゃい！二十代にババアとは！キルアのババア度低すぎでしょ！？」

ギャーギャー騒いでいたのだが、なかなかゴトーさんが私たちを呼びに来る気配がない。
キルアが部屋の外を見てくると、ドアを開けるも廊下は真っ暗で誰もいないらしい。

「....下、行く？」

「うん。行くか。」

キルアは鞄にチョコロボ君を数箱入れると部屋を出た。

階段を下りると明かりがついていて、一階には人がいることがわかった。

そして、なにやら拍手の音が聞こえてくる。

キルアはなんのためらいもなしに、「ゴトー、ゴンはまだか？」とその部屋に入った。

「キルア！」

「なんだいたんじゃん！ゴン！あとえーっクラピカとリオレオ！」

「キルアー、レオリオだよ。」

「A！」

一日ぶりの再開。意外に短いけど私には一年のような気分。

「A、ほらよ。」

「持ってきてくれたんだ！ありがとう！」

レオリオは私の鞄を持ってきてくれたみたいで、私に渡した。
クラピカは「大丈夫だったか？」と心配気味。

「大変だったよ....ミルキ君にコスプレさせられるわ、カルト君に扇突きつけられるわで....」

イルミの婚約の件は言わないでおこう。

「ギタラクルには何もされてない？」

「ゴン、それは偽名だよ。イルミって言うの。」

それに大丈夫！今は友達！とどや顔で言ってやった。

「じゃ、早速出発しよーぜ！ここにいるとおふくろがうるせーからさ。あ、そーだゴトー、おふくろになに言われてもついてくんなよ？」

ゴトーさんは承知しました。行ってらっしゃいませ。の二言でキルアを見送った。

私達は、今日、ゾルディック家を出る。