狩られる者。 (ページ21)

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第一章第十九話ページ21

「キルア遅ーい。」

「仕方ねぇだろ！最後から五番目なんだし！」

私達は何とか合流して、198番と199番を探すことにした。それにしても..

「つけられてるね。」

「だな。」

まぁ、これがまる二日続いたわけですよ。
そろそろ寝たい。

「ねぇ、キルア..もういいんじゃない？」

「そうだな。来ないならこっちから行こっと。」

隠れていたイモリの脈拍が上がった。そうとうのビビリだ。
しかし私たちはそんなことを知らない。

「ホントいやなんだよなー。どうせ倒したって一点だろーしさぁ。」

「わからないよ？もしかしたら三点かも！」

「お前能天気だなー。」

すると「待たせたなイモリ」と男性二人の足音と声がした。

「兄ちゃん！」と草むらから顔を出したのはイモリさんという人だろう。

「ちょい手間どっちまった。」

「そっちはもう終わってるよな？」

私たちが平然と立ってるのを見てお兄ちゃん二人が「バカかお前！」と弟を蹴る。

「弟いじめちゃ可哀想ですよ」

「え、なんでA、敵の肩持つんだよ。馬鹿なの？」

「いや、あの弟さんにもなにか策があったんだよ。寝てるすきに奪うとか。」

まぁ、二日間もつけ回してたんだから大体の作戦は予想がつく。

「そ、そう！」とイモリさんはバッと立ち上がった。

「まぁ、兄ちゃんたちがそんなん言うなら仕方ないぜ。やってやるよ。」

イモリさんはキルアの前に出ると、「プレートを寄越せ」と上から目線。

そしてキルアのみぞおちに蹴りを入れた。

「キルア！」

私はキルアに駆ける寄るが、その前にキルアは難なく立ち上がる。

「198番か..あ！Aの獲物じゃん。ほら。」

キルアは蹴られた時にプレートを奪っていたみたいで、ひらひらと198番のプレートを見せると、ほいっと投げられたので受けとった。

「わ！やった！..ていうことは、後ろの二人のどちらかがキルアの獲物ってことかな？」

私はプレートを鞄に入れ、戦闘モードに入る。

そしてキルアが上に登って三人の目線が上にいったと同時にキャップを被った方の人の側に行き、銃口を頭に当てた。
キルアはニット帽のひとに爪をたてる。

「A、勝負しようぜ！どっちが199番か！」

突然、キルアはそう言って無邪気に笑った。